機械式立体駐車場に入る都市型ミニバン
全長4650×全幅1775×全高1530mmは、全幅こそややワイドだが、日本の道路事情でも持てあまさないサイズに収まっている。低く構えたフォルムは3列シート車には思えない。ジェイドRSの価格は253万円
ホンダの3列シートミニバン・ジェイドについてはこちらの記事でも少し紹介したが、新たに加わったガソリン仕様の「RS」は、ホンダらしく走りの良さはもちろん、しなやかな乗り味を堪能できるモデルに仕上がっている。
ジェイドをおさらいすると、1530mmという3列シート車としては異例に低い全高により「1550mm以下」という高さ制限のある立体駐車場への入庫を可能にしている。
ストリームの後継的役割も担うとなると、当然といえる設計だろうが、この高さでサードシートの居住性(頭上、足まわりなど)を確保するのは容易ではない。
たとえば、BMWの2シリーズ・グラン ツアラーがサードシートの居住性を割り切っているような設計とはいえ、大人が長時間座るのは難しい。ジェイドの3列目はそこまで狭くはなく、乗降性もまずまずで、大人なら非常用として許容できるし、子どもなら実用になる広さや座り心地は確保されている。
また、2列目をV字スライドさせることでロングスライドを可能としていて、フットスペースを確保する新しいアイディアを採り入れている。
6人乗りのみだが、セダンやワゴン並の全高、ボディサイズを考えると妥当だろう。無理というか強引に7人乗りにし、2列目の居住性を犠牲にするよりも快適なセカンドシートを提供するという考え方は、日本のミニバンが成熟してきた証ともいえるかもしれない。
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