カッパドキア最大の見どころ、ギョレメ野外博物館とは?

暗闇教会

洞窟の中、とは思えないほどあでやかな色彩のフレスコ画が美しい教会たち(©Karsten Dorne)

ギョレメ野外博物館

かつて修道僧の教育施設があったことから、たくさんの教会や礼拝所が集中しているエリア


 
ギョレメ野外博物館食堂

質実剛健だけど壁画がどこかかわいい修道院食堂

カッパドキアを訪れたら絶対に行っておきたいスポットの一つがここ、ギョレメ野外博物館(Goreme Open Air Museum)です。

カッパドキアは4世紀ごろからキリスト教徒たちが暮らしていたエリアで、当時から残る教会が今でもあちこちに点在しています。ビザンティン帝国時代初期には400以上の教会があったということですが、このうち教会がぎゅっと集中しているギョレメ谷エリアにあるおよそ30の教会が、現在野外博物館として公開されています。8-9世紀のイコノクラスム時代や偶像崇拝禁止を掲げるイスラム教の圧迫を受けた際には、こうした洞窟教会に隠れて祈りがささげられていたのだとか。

また、このあたりはキリスト教の修道僧教育システムが始まった場所としても認められているそうで、教会やチャペル以外に食堂や倉庫など、修道僧たちの生活を感じさせる洞窟もあります。

 


博物館の見どころはここ!

トカル教会

トカル教会は博物館入口の外にあるので見逃しがちだけど、実は見ごたえ一番の大規模教会(©htr)

りんご教会

りんご教会のイコンもかなりきれいに残っています


 
洞窟を掘って建てた教会であるにもかかわらず、きちんとした伝統的教会建築様式になっているところも興味深いですが、一番の見どころはなんといっても洞窟教会内部の壁面に描かれたフレスコ画たち。4~13世紀に渡って描かれてきたキリストの生涯や聖書の各シーンは、洞窟内という保存状態の良さも手伝ってかあざやかな色合いで、芸術性の高さがうかがえます。とりわけ「リンゴの教会」、「暗闇教会」、博物館入口外の道を渡ったところにある「トカル教会」は必見。ここで表現されているイコンは、イスタンブールのアヤソフィア博物館やカーリエ博物館にあるフレスコ画やモザイク画にも通じるものがあり、トルコを脈々と流れるキリスト教文化と壮大な歴史を感じずにはいられません。

バルバラ教会

下の段中央が悪魔でその両端が十字架、上段は平和を表す雄鶏

一方で「聖バルバラ教会」の壁画は、子どものいたずら書きのようなシンボル画ばかり。ここが教会だといわれてもイマイチピンときませんが、これこそイコノクラスム時代やイスラム教徒による弾圧から逃れたキリスト教徒たちが、ひっそり隠れて礼拝していた教会なのです。パッと見ではそれと分からないように抽象的に描いた聖像画ばかりですが、例えば3匹の亀はキリスト、聖ヨハネ、聖母マリアを、ナツメヤシの木は大天使を、虫は悪魔を、雄鶏は平和を象徴しているのだとか。当時のキリスト教徒たちが迫害に直面して困難な状況にあったことがうかがえます。

観光のコツは……

ギョレメ野外博物館

真夏の正午ともなると容赦なく日差しが照りつけるけれど、日陰になる場所はあまり多くない

・野外博物館という名前の通り、青空の元、ブラブラ歩きながら各洞窟教会を見て回るスタイルです。このため夏はかなり日差しが強く暑いので、正午の時間帯は避ける、帽子や日傘を持参する、などの対策をしておくと便利。また、アップダウンや急な階段の上り下りもあるので、できる限り歩きやすい靴で行きましょう。

暗闇教会

入場別料金扱いの、暗闇教会入口


 
・フレスコ画が最も美しく残る暗闇教会は、入場するのに別途10トルコリラかかります。トルコ全国の博物館共通のミュゼ・カルトゥも、残念ながらここでは利用できません(博物館のメイン入場にはミュゼ・カルトゥ利用可)。

・洞窟教会内は全て撮影禁止になっています。各教会内にはそれぞれ係員がおり、カメラで撮影すると注意されるので、気を付けましょう。


サンダル教会

とんでもなく急な階段がいくつかあるので気をつけて

<DATA>
Goreme Açik Hava Müzesi(ギョレメ・アチュック・ハヴァ・ミュゼシ)
住所:Muze yolu, Goreme, Nevsehir
TEL:0384-213-4260
開館時間:08:00~19:00(4-10月)、08:00~17:00(11-3月)、休なし
入場料:20トルコリラ(暗闇教会は別途10トルコリラ)

 
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