対策1 :着物が若すぎたら、帯の色・柄で渋さをプラス
「あれ? 以前着たときと、ちょっと感じが違う……」と感じた時に、まずやって欲しいのがコレ。
着物を買う時に、帯も合わせて一緒に買ったという方も多いと思いますが、それは“その時の自分”に最高に映るベストな組み合わせ。いつまでもそれが良いとは限りません。
というよりも、年齢を重ねていけば良くも悪くも、誰しもが変わっていくもの。永遠に同じ組み合わせがしっくりくるというのはあり得ない事なのです。
■帯を落ち着いた色に変える
可愛いイメージのチェックに渋い墨絵の塩瀬帯で中和させる。(すべてガイド私物)
20代の時の華やかさがどうやっても似合わなくなる時期というのが、この40歳という節目です。
しかし、着物は組み合わせを考えれば、長く着られるのは本当です。
たとえば、華やかな着物にあえてシックな帯をのせてみると落ち着いて、意外にしっくりくる事も。自分が今まで使わなかった色を投入してみるというのもオススメです。
今まで着ていた色が似合わなくなったと同時に、今まで似合わなかった色が似合うようになるという例も少なくありません。
■粋な柄の帯を投入する
若いイメージの小紋に粋な藤娘の帯をのせて大人っぽさを出す。(すべてガイド私物)
あまり関係ないように思えるかも知れませんが、案外効果的です。例えば、同じ色の帯でも、花柄のものと、翁や藤娘などのちょっと粋な柄。どちらが大人っぽいかといったら、やはり後者です。
ですから、「この着物はちょっと若すぎる!」と思った時に、粋な模様・柄の帯を投入してみるというのも、ひとつの手です。
対策2: 帯締め、帯留め、アクセサリーに鮮やか色を加えて
そう若くもないし、かといって年重でもないアラフォー世代。似合う色、柄、雰囲気、その人それぞれにあるとはいえ、若い時のピンクは着られない。
でも、あまりにくすんだ色や、渋さだけの印象のものだけだと、逆にただの“老け着物”になってしまいます。
若い時の渋さは、背伸びとして受け入れられますが、アラフォー以上の渋さは、相当な熟練が必要だと心得ること。渋さ=粋になるには、それ相当のこなれ感が必要であると言う事です。渋く枯れた印象を粋として着こなすには、女性としての余裕と色香を備え持つことが必要。つまり、一歩間違えると、ただの“枯れた人”になってしまうので、ご注意を!
もし、「ちょっと渋くなり過ぎた」と思った時には、帯締め、帯留め、草履の鼻緒、ヘアアクセサリー、根付などのポイント使いで鮮やか色を加えて。ほんのポチッと赤いとか、ほんのちょっと可愛いという分量がかえって大人の可愛さにつながります。
手軽なオンラインショップなどで安価に買えるものでも印象が変わりますよ。