フランス文化が残るホーチミン
非常に落ち着きのある内装
かつて、ベトナムは長きにわたって、フランスの統治下にありました。フランスがベトナムやラオス、カンボジアを支配したフランス領インドシナ時代は、およそ70年も続きました。現在ではプチパリとも呼ばれ、ホーチミン市内の至るところでフランス文化の面影を垣間見ることができます。その一つがフランス料理。ホーチミンには数多くのフランス料理店が存在していて、今回紹介する「デリセス」もフランス人が直々に腕をふるう高級レストランです。
ハイバーチュン通りはホーチミン中心を南北に走る道
場所はホーチミン在住者にとってはお馴染みの、ハイバーチュン通り74番地。市民劇場から徒歩5分圏内で、ハイバーチュン(Hai Ba Trung)と呼ばれる大通りを歩き、写真右のような古めかしい門をくぐった先です。この74番地は、複数の高級レストランで形成されているレストラン街で、駐在員の奥様方にも人気のエリア。デリセスは、1階が「カヴァ(Cava)」と呼ばれるスペイン料理店の2階部分となります。
素敵な雰囲気が楽しめる
気品溢れる内装
デリセスは午前10時から営業開始。ランチもありますが、せっかくの高級フレンチ、料理と共に雰囲気も満喫したいものです。ガイドのおすすめは、夜の帳がおりる時間。真っ白なテーブルクロスの上の蝋燭に火が灯り、ロマンティックな雰囲気に。また、店内は間接照明で照らされているので、ぼんやりとした薄明りが、一層高級感を引き立てています。
カウンターでワイングラスを揺らすのも格好いい
バーカウンターでの食事も可能。一人で来たときや、ワインに酔いたいときに利用したいです。もちろんワインの種類も充実しています。
フランスの伝統調理法、カナール・エトゥフェを堪能
鴨は都度フランス人シェフが厳選する
豊富なメニューはオードブルからデザートにいたるまで、いずれも気品ある料理ばかり。中でもとりわけシェフがおすすめする料理が、「カナール・エトゥフェ」と呼ばれる窒息させた鴨の肉をプレスしたもの。フランス人シェフが客の前で調理してくれるサービスはなんとも贅沢。専用のプレス機に鴨の骨髄を入れ、圧力をかけて血液を抽出し、その血液からタレを作ります。
鉄の匂いはまるでしないのが不思議
窒息させた鴨は、血液が体内を巡っているので、肉の風味が増します。また、血液特有の鉄の匂いも感じません。鴨は信頼ある農家からシェフが自ら厳選しているこだわりよう。
高級フレンチを思う存分満喫する
格別な夜をおくれること間違いなし
そのほかの料理も併せて堪能したいところ。鴨のフォアグラやビーフステーキ、ロブスターといった高級素材を使った料理は、どれも申し分ない味わいです。ベトナム旅行最後の晩餐や、誕生日、記念日といったアニバーサリーでは、大切な人と特別な夜をおくりたいもの。そんなときに、ぜひ利用してほしいレストランです。
<DATA>
■デリセス (Delices)
住所:74 Hai Ba Trung St. Dist.1. Ho Chi Minh
営業時間:10:00~23:00
TEL:0932688088
休日:無休