お金にメリハリをつける
誰もが、予算内そして自分のイメージに近く満足する家を求めます。しかし、なかなかそうならないのが難しいところです。予算内で満足できる家を建てるには、自分が大切にしているところにはお金をかけ、そうでないところはコストダウンすることが鍵。お金にもメリハリをつけないと必ずと言っていいほど予算オーバーになります。
そこで、建物をどんなイメージでつくるかが決まったら、予算内で建てるという心構えも持ち合せることが大切です。今回は、そのポイントをご紹介します。
まずは12項目をチェック
自分自身の生活とはかけ離れているにも関わらず、あこがれだけで決めてしまい、あとで「あまり使わなかった」ということはないようにしたいものです。たとえば床暖房や食洗機、吹抜けや天窓などですが、これらは実際に住んでみないとわからないものです。それらをふまえて、まずは次の項目をチェックしていきましょう。
1.暮らしの優先順位を考える
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2.全部でどのくらいかかるのか、費用を出してもらう
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3.土地は所有か、それとも借地か
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4.家の形は複雑にしない
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5.間仕切りは多くしない
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6.水まわりはできる限りバラバラに配置しない
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7.建材はできる限り同じものを使う
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8.規格外は使わないで、規格内のものを使う
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9.メンテナンスコストも頭に入れておく
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10.相見積を上手くいかす
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11.ローンは比較検討して銀行を選ぶ
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12.補助金や贈与税などを利用する
土地選びと工務店などの依頼先選びはより重要
・土地選び土地があればあとは建物だけですが、土地と建物の両方の負担となるとなかなか大変です。どうしても家が欲しい時は、土地は買わずに定期借地権付きのものを探す方法があります。市場に出まわるものは少ないですが、住むエリアを決め時間をかけて探すことも良いでしょう。
・依頼先選び
仮に2社の相見積りをとって安い方を選んだとしても、それが本当に安かったかどうか難しいところが建築です。相見積りをする前に、はたしてその見積りは工務店が今まで施工してきた中で、松(ハイグレード)竹(ふつう)梅(エコノミー)のどのあたりかを尋ねてみよう。場合によっては施工例を見せてもらうことも可能かも知れません。
また、協力的な体制、さらに現場監督などとのネットワークの良さを見極めることも重要です。工務店の経費は現場経費9%、本社経費6%ぐらいを目安にします。これは当然なのであまり値切らない方が良いです。むしろコストダウンの提案や進め方を教えてくれる会社を選びたいものです。
設備機器のグレードと仕上げ材をチェックする
一般に構造部分、設備配管、サッシなどは下げることはできません。下げることができるのは設備機器のグレード、仕上げ材。特に左官工事、塗装工事、石貼り工事などです。材料そのものはそれ程高くなくても、作業時間が長くかかるものは手間代が高くなります。もうひとつが造り付けの家具です。家具などは予算がなかったらこれまでのものを使い1年くらいたってお金をためてから造ってもらう考え方もあります。また設備機器は中級品で十分です。グレードの高いものと比べて中級品はメンテナンスが容易です。
本体工事に含まれていないものをチェックする
本体工事に何が含まれていて、何が含まれていないのか確認しておくことも重要です。仮に含まれていなくてそれが発生した場合(地盤改良など)、どのくらいの費用がかかるかを確認しておきましょう。一般に、本体工事には次のようなものは含まれていません。
- 地中障害物撤去
- 地盤調査、及びその結果必要となった場合の地盤改良
- カーテンレール及びカーテン、ブラインドなど
- 空調設備
- 電話機、及び通線工事
- 植栽
- 門扉フェンスなどの外構工事
これらは見積りの際に確認しておくことです。中には含まれているものもあるかも知れません。