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あなたは大丈夫?知らずにやっている観劇マナーNG集

先日、大手新聞の投書欄に「劇場で背中を背もたれから離して観劇していたら係員から注意され非常に窮屈な思いをした」と80代の女性からの投稿が載り、それがSNS等で拡散されてネット上では多くの意見が飛び交いました。今回はなかなか線引きが難しい「観劇マナー」について、改めて考えてみたいと思います。あなたの”常識”は大丈夫ですか?

上村 由紀子

執筆者:上村 由紀子

演劇ガイド

新聞の投書欄から拡がった
「え、これって観劇マナー違反なの?」

先日、大手新聞の投書欄に80代の女性から寄せられた”観劇マナー”に関する文章が掲載され、SNS等で拡散されるという出来事がありました。

その女性が投稿した内容とは、東京都内のとある大劇場・二階席でミュージカルを観ていた時に、思わず客席で前のめりになっているところを劇場の係員さんに注意され、他者に迷惑をかけている訳でもないのに非常に窮屈だった。観劇時の姿勢くらい自由にさせて欲しい……というもの。

あなたは上記の文章を読んでどう感じましたか?
もしくは、どの部分が問題なのか気付きましたか?

上の文章を読んで「その通り!観劇時の姿勢くらい自由にさせて」と思った方……もしかしたら、無意識に観劇マナーでNGを叩き出しているかもしれません。

この投稿文の観劇マナーNGポイント、それは「二階席での前のめり」行為です。特に大劇場の二階席=勾配が急な座席配置での前のめり観劇は、後列の観客の視界を著しく妨げます。

劇場の座席は、背もたれに背中を付けて観劇すればどの席からでも舞台が見えるよう設計されていますので、皆がその基本ラインを守って観劇すればストレスはない筈なのです。が、この投稿者さんの様に、舞台に少しでも近づこうと、つい背もたれから離れた状態で身を乗り出すと、後列の観客は観辛い状態での観劇を余儀なくされてしまうという訳。

女性が訪れた劇場では開演前や幕間に全体アナウンスと併せ、場内の案内スタッフさんが飲食や私語のNGとともに、前のめりでの観劇もやめるよう座席のブロックごとに声掛けを行っていますが(ここの劇場スタッフさんのレベルは都内でも最高峰だと思います)、この方はそれが耳に入っていなかったのかもしれません。

実は観劇マナーで特に難しいのがこの例のように「本人にNGという意識がない」バージョン。マナー違反という自覚がない分、普通にやってしまいがちですし、劇場スタッフや周囲の観客に注意をされた時、いわゆる逆ギレ状態になりやすいのです。

観劇マナーについては以前【初心者でも超安心!観劇マナー7つのポイント】という記事を書きましたが、夏休みに各劇場で行われるお子さん向けのプログラムに参加される方も多いと思いますので、もう1度チェックしていきたいと思います。

あなたや同行者の観劇マナー、大丈夫ですか?

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