Eurocucina 2010現地報告 Vol.8
FTKに見る最新のキッチンビルトイン機器動向-1ユーロクッチーナの展示ホール9・11・13・15の4ホールのうちの13・15ホールの一部を使った、「FTK(Technology For the Kitchen)」と呼ばれるキッチンビルトイン機器メーカーの専門ブースがある。今年は27社の機器メーカーの出展があった。
「FTK」で発信された機器コンセプトがキッチンメーカーの開発意欲を刺激し、次の時代につながることは、「インターツム」の名で知られる国際家具産業・木材加工専門見本市に出展される家具金物の最新機構が、翌年発表されるキッチンデザインに大きな影響を与えるのと似ている。
ユーロクッチーナの会場全般もFTK会場でも、今年一番目についたのは「ガス機器」の復権である。前回2008年会場ではドイツの機器メーカーばかりでなく、イタリア機器メーカーですらIHクッカーに全力投球したのに驚いたが、今年はIHの新製品はあまり目につかず、新製品として発表されているものもガスとIHを組み合わせたハイブリッドタイプのクッカーが多かったことも特長であった。
メーカーに聞いてみると、調理を楽しむ傾向が強くなって、IHというブラックボックスで加熱するよりも、裸火を実感しながら調理することの大切さが見直されているという返事が印象的だった。
■Best
bestは換気機器メーカー。この一口タイプのコンロは2008年から登場
1口ガス+4口IHタイプのハイブリッドクッカー
3口ガス+2口IHタイプのハイブリッドクッカー