20年以内に老後を迎える人は、将来をどう感じている?

生きていれば必ず訪れる老後。20年以内に老後を迎える40~50代の人は、将来にどんな展望を描いているのでしょう?首都圏在住の40~59歳男女860名を対象に、オウチーノ総研が行った「『老後の展望』に関する意識調査(2015年6月実施)」から探ってみました。

Q1.あなたは今、ご自分の老後に関して楽観的に考えていますか?悲観的に考えていますか?

この質問に「楽観的(6.5%)」「どちらかというと楽観的(21.5%)」と答えた人は、合計28%。その理由は「老後の備えがあるから」「定年まで働けば、経済的に心配がない」「悲観的に考えてもしかたないから」「なんとかなるから」など。老後の備えが既にできている人はいいとしても、それ以外の理由は根拠がありませんね。

一方、「悲観的(16.2%)」「どちらかというと悲観的(25.8%)」と答えた人は、合計42%。理由を見てみると、「老後資金・年金に不安があるから」「年金だけでは生活できないから」「健康面に不安がある」などで、老後の現実になるであろうことをきちんと認識している様子が見てとれます。

Q2.あなたが老後の暮らしを送る頃、日本の高齢者の暮らしはどうなっていると思いますか?

この質問には、「今より悪くなっている」と答えた人が52%。理由は、「年金制度に不安があるから」、「少子高齢化が進むから」など。正しい見方だと思います。皆さんは、上記2つの質問にどう答えるでしょうか?

老後資金3000万円でも足りないかも!

老後を楽観的に考えていない、老後の暮らしは今より悪くなっていると感じる感性はいいと思いますが、筆者が「老後を甘く見ている」思うのは、「退職までに用意する予定額が3000万円以上」と答えた人が14.7%しかいなかったことです。

老後資金は3000万円あっても足りるかどうか疑問符がつくのに、「用意しない」を含む3000万円未満の人は、足りなくなったらどうするつもりなのでしょう? 筆者が憂えるのは、これからの高齢者は収入減と支出増のダブルパンチを受けるからです。

収入減の要素は、公的年金の減額です。このまま、マクロ経済スライドが適用されると、毎年物価上昇より0.9%ずつ減額されていきます。単純に計算すると、20年後には年金額が18%も少ないことになります。

一方、支出増の要素はたくさんあります。公的年金控除が見直されて税金が増えれば、手取りの年金額はさらに減ります。また、健康・介護保険料は上がっていくでしょうし、これらサービスの負担割合も上がるでしょう。

さらに、今後も平均余命が延びるでしょうから、老後の生活費や医療・介護費用の見積もりを増やす必要があると想像されます。すると、老後資金3000万円では足りないかもしれないのです。

老後資金づくりは気づいた日から始めよう

このことを肝に銘じて、現役のうちから貯蓄を増やし、投資にもお金を回してはどうでしょう。そして、生涯働けるキャリアプランを考え、公的年金以外の収入を増やすよう心がけて。食事や運動などの生活習慣に気を付けて健康寿命を延ばす努力も必要です。そうすれば、医療・介護にかかるお金を減らせます。「老後資金は1日にしてならず」です。早く気づいて、早く準備を始めることが大切なのです。

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