多くの人は病院での治療よりも、自宅でのニキビケアを優先
ニキビが病院(皮膚科)などで治療できることは大人も子どもも認識しています。下記のデータをご覧ください。こちら、子ども(顔にニキビがある中高生930名)と母親(自分の第1子が中学生~高校生で、ニキビがある1,000名。平均年齢43.2歳)を調査対象としたニキビに関する中高生と母親約2,000名の意識調査の結果です。Q.ニキビが病院(皮膚科など)で治療できることを知っていますか?
では実際、できてしまったニキビに対し、どんなケアをしているのでしょうか。
Q.(子供に対し)ニキビができたとき、あなたはどのように対応していますか(対応しましたか)?
Q.(母親に対し)お子さんにニキビができた時、あなたはどのように対応していますか(対応しましたか)?
上記のデータを見ると、病院で治療できることは知っていても、ホームケアで治そうとする方が多いのが実際のところです。「洗顔に気を付ける」、「ニキビ用化粧品を使う」、「生活習慣を改善する」などホームケアで努力をして改善しようとする人が多いことが分かります。
それももちろん大切なことですが、より効率よく治すには、やはり病院での治療をお薦めしたいとガイドは考えます。病院を受診しようと考える人が、親では31%、子どもにおいてはわずか16%でした。皮膚科医としては、ニキビは皮膚科で治療する病気、という概念が当たり前にありますが、現実にはまだまだ一般的に浸透していないことを思い知らされた結果でした。
また、未受診の(ニキビ治療のため病院などに行ったことがない)子どもたちの半数(50.3%)が、「『病院に行きたい』が親に言い出しにくい」と回答しています。「行きたいけれど、お金がかかるから」という理由で親に言い出せない思春期世代もいます。その一方で、子どもも母親もニキビの改善が最も高いのは、「病院での治療」と理解をしているのも事実です。ここにニキビ治療に対するイメージと認識の矛盾を感じてしまいます。
家族や友人が受診している皮膚科、ということで紹介してもらい、一度足を踏み入れると、次からは抵抗なく通うことができる場合が多いのではないでしょうか。「ニキビは皮膚科へ」という概念は、コマーシャルのおかげもあり浸透しつつあるとガイドは考えていましたが、このような結果を前に、まだまだ啓蒙活動が必要だと知らされました。
最後のページでは、皮膚科での治療とホームケアについて説明します。