中国/中国の観光・世界遺産

歴史マニアにはたまらない!仏教遺産の町、大同の魅力(2ページ目)

北京から列車で6時間のところにある大同は、世界遺産の雲崗石窟や懸空寺など、仏教遺産の豊かな町。その歴史的な雰囲気を求めて、昔から多くの観光客が大同へとやってきます。このページでは、大同の見所を中心に、アクセス方法や気候など、観光に役立つ様々な情報をご案内します。

鈴木 晶子

執筆者:鈴木 晶子

中国ガイド


大同の観光地

大同「雲崗石窟」

雲崗石窟の第5,、6窟。入口が木造の寺院になっている (C)姿陵

大同の観光スポットの多くは、郊外にあるので、大同賓館内にある大同旅行社(メール zrh3528@163.com)など、現地の旅行社を利用して、車をチャーターしたり、ガイドを手配すると便利です。ここでは、大同観光のメインスポット、雲崗石窟と懸空寺を中心にご紹介します。

敦煌の莫高窟、洛陽の龍門石窟と並ぶ中国三大石窟
雲崗石窟

大同「雲崗石窟」

一番左が雲崗石窟のメインといわれる第20窟 (C)姿陵

大同「雲崗石窟」

人々の平和への想いが伝わってくる素晴らしい空間 (C)姿陵

大同観光のメインスポット雲崗石窟は、市内から西へ20キロのところに位置します。世界的に名だたる文化遺産で、ユネスコの世界文化遺産に登録されています。北魏が大同を都としたころに建設がはじまり、その後、洛陽に遷都されるまでがピークなのですが、隋、唐、遼、金の時代にも細々と造設が続けられました。

石窟は東西1キロ、総面積は約40万平方メートル、主な洞窟は53個あり、洞窟内には仏像など仏教関係の彫刻が施されています。仏像の数は5万1千体以上といわれており、彫刻は、数センチという小さなものから17メートルもの大きなものまで、規模も様式も様々なので観ていてあきません。

<DATA>
雲崗石窟
住所:雲崗鎮東街1号
TEL:0352-302-9625
入場:4~11月8:30~17:20、12~3月8:30~16:50
料金:4~11月125元。12~3月80元

世界でも珍しい天空のお寺
懸空寺

大同「懸空寺」

目を疑うような懸空寺の様相。心に残る風景 (C)姿陵

大同「懸空寺」

桟道から下を見下ろせば切り立った崖。足がすくむ人も少なくない (C)姿陵

雲崗石窟に次ぐ大同のメインスポットといえば、ここ懸空寺。市内から南東60キロのところに位置します。北魏末期、約6世紀に建てられた懸空寺は、何度も修復を重ね今に至っています。仏教、道教、儒教を一体化した独特の寺院で、建物内には仏像だけでなく道教や儒教の神像も祭られています。

切り立った岩壁に張り出す、まさに宙に浮かぶような様相がとても印象的です。建物は全部で10棟ほどで、それぞれが細い桟道でつながっています。現在、桟道は舗装されているけれど、下を見下ろせばスリル満点です。

<DATA>
■懸空寺
住所:渾源県金龍峡内
TEL:0352-832-4212
入場:4~11月8:00~17:00、12~3月8:00~16:00
料金:4~11月130元。12~3月125元

北京の故宮、北京の北海公園と並ぶ中国三大九龍壁
九龍壁

北海公園「九龍壁」

北京北海公園の九龍壁。大同のものはこれより大型

北京の故宮、北海公園とともに中国三大九龍壁と数えられる場所が大同にあります。色とりどりの瑠璃瓦で装飾された美しい壁は市内に位置するので、気軽に訪れることができます。北京の2つは清代のものですが、大同のは、明代1392年に建てられた最も古い九龍壁。しかも、長さ45.5メートル、高さ8メートル、厚さ2メートルと、中国に現存する最大の九龍壁として有名です。

<DATA>
■九龍壁
住所:和陽街18号
TEL:0411-283-7988
入場:4月下旬~10月中旬7:30~17:30、10月下旬~4月中旬8:00~16:30
料金:10元

ここでご紹介した以外にも、市内には華厳寺や善化寺、郊外には木塔、恒山、観音堂など、多くの見所があります! 2泊3日でも十分楽しめる大同なので、ぜひ訪れてみてくださいね。
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