採用に関する助成金は、今が旬?

採用に関する助成金は、多くの企業で活用できます

採用に関する助成金は、多くの企業で活用できます

助成金の中で受給しやすいものは、最近できたばかりの「旬の助成金」です。新規に創設された助成金は、支給要件が大幅に緩和され、支給額も高額な助成金が多いようです。国もできるだけ活用してもらいたいので、最初は大盤振る舞いするのでしょう。

国は、その時々の社会情勢、経済動向に応じた施策を打ち出しますが、助成金もそういった施策の1つです。特に採用関係の助成金は、その時々の雇用情勢に大きく影響を受けます。今の雇用問題のテーマが何であるかを考えると、自ずと旬の助成金を見つけることができます。

旬の助成金を見つける一番簡単な方法は、ハローワークに行くこと。ハローワークには従来からある助成金を一覧にした冊子とは別に、別刷りのリーフレットが置いてあります。別刷りのリーフレットに掲載されている助成金は、比較的新しい旬の助成金です。

旬の助成金を見つけるには、厚生労働省のサイトを閲覧することも有効です。助成金の新設や既存の助成金の改正があった場合には、助成金の名前に「NEW」のマークが付けられており、一目瞭然です。

今が旬の助成金テーマは、就職困難者の採用

現在行政が力を入れているのは、若年者の正規雇用の拡充です。15年春の大卒者の就職率は96.7%で、景気の回復を反映して4年連続で上昇し、過去最高だったリーマンショック前の08年(96.9%)の水準に迫りました。

一方で新卒定期採用が主流の日本では、新卒時に就職できなかった若者がフリーター、派遣労働者等の非正規労働者や無業者となっているとも言われています。

そこで、正規雇用の立場を得られず、不本意ながら非正規雇用で働く労働者を後押しする助成金として、キャリアアップ助成金に注目が集まっています。

人材採用関連の助成金は魅力的

雇用関係の助成金で一番使いやすいのは、人材採用関連の助成金です。国はとにかく雇用を増やして欲しいので、毎年新しい助成金が次々と創設されます。これを見逃す手はありません。

採用関連の助成金は、雇用が不安定で職業に就くことが難しい人材の採用を奨励し、これらの人材を実際に雇用した企業に対して、その人件費の一部を助成金で補てんするというタイプのものが大部分です。人材採用関連の助成金としては、現在「試行雇用奨励金(トライアル雇用奨励金)」と「特定求職者雇用開発助成金」が中心です。以下、詳しく見ていきましょう!

トライアル雇用奨励金の概要と支給要件

■概要
トライアル雇用奨励金は、経験不足から安定的な就職ができない一定の求職者を、ハローワーク等の紹介により、一定期間、試行雇用(トライアル雇用)した場合に受給できるものです。

トライアル雇用を通じて、会社が求職者の適性や業務遂行能力を見極め、会社と求職者との相互理解が促進されることで、早期に安定した就職が実現されることを目的に設けられた助成金です。

ポイントはハローワーク等の紹介が必要な点。ハローワーク(公共職業安定所)だけでなく、民間の職業紹介事業者の紹介でも大丈夫です。

■対象労働者
  1. 紹介日において、就労の経験のない職業に就くことを希望する者      
  2. 紹介日において、学校を卒業した日の翌日から当該卒業した日の属する年度の翌年度以降3年以内である者であって、卒業後安定した職業に就いていないもの
  3. 紹介日前2年以内に、2回以上離職又は転職を繰り返している者
  4. 紹介日前において、離職している期間が1年を超えている者
  5. 妊娠、出産又は育児を理由として離職した者であって、紹介日前において安定した職業に就いていない期間(離職前の期間は含めない)が1年を超えているもの
  6. 紹介日において、就職支援に当たって特別の配慮を有する者
(例)中高年齢者(45歳以上)、若年者(40歳未満)、母子家庭の母、障害者、日雇い労働者、ホームレス等

■支給額・期間
1人あたり月額4万円。但し、母子家庭の母、父子家庭の父の場合は5万円。
支給期間は最大3ヶ月。3ヶ月以内の期間を定めても差し支えありません。
試用の結果、本採用に至らなかったときも本助成金は支給されます。

■留意点
  • 応募者は必ず面接して選考する必要があります(書類選考で落とすことはできません)。
  • トライアル雇用の紹介を複数受けて選考中する場合、求人数の5倍までが限度です。
  • 例えば募集人員が1名のとき、同時期に紹介を受けることができるのは5名までです。次の紹介を受けたいときは選考中の応募者の採否を決めてからとなります。また、募集人員を超えた人数をトライアル雇用することはできません。
次のページでは、高年齢者等の採用に使える助成金を紹介しています。