50歳からのマネープランで老後の余裕を確保
50歳からのマネープラン
そして50歳前後になったら、あるいは50歳を過ぎたら、これまでを振り返りつつ、マネープランについて大き目の見直しを行いたいもの。
というのも、50歳を過ぎると、教育費の先行きが見えてきたり、公的年金の見込額がわかったり、仕事においても定年までの自分の位置や、定年後の継続雇用について考えることになります。しかもセカンドライフまでの残り期間が10~15年になるからです。現役時代の仕上げをしながら、セカンドライフの準備をする重要な時期。この時期をどう過ごすかで、老後の生活に大きな差がつくと言っても大げさではありません。これまでライフプランやマネープランを立てたことがない人も、50歳からのマネープランはぜひ立てましょう。
確認すべきは残りの教育費と住宅ローン
まず確認しておきたいのが、大きな支出がどれくらい残っているか。子どもがいる家庭なら残りの教育費。住宅ローンの残債も要チェックです。例えば現在、夫52歳、妻50歳、長男22歳(大学4年生)、次男19歳(大学1年生)で、子どもは2人とも大学卒業後に就職する予定なら、長男の教育費は今年で終わり、次男の分があと3年です。住宅ローンは13年残っているとします。これを、頭で考えるだけでなく時系列で書き出してみると、これから必要なお金が把握しやすくなります。他に大きな支出はないでしょうか?住宅を買って15~20年が過ぎているなら水回りなどのリフォーム費用も必要になるかもしれません。今から65歳までの間で、日常の生活費以外に必要なお金と、住宅ローンの返済について時系列で書き出してみましょう。下はその例です。
65歳までのイベントと大きな支出例
この例では、大学の授業料などは私立文系と仮定して年間80万円を見込んでいます。子ども2人の教育費の支払いがまだ400万円残っています。貯蓄や学資保険で準備できているならいいのですが、そうでない場合や足りない分は、今後の収入から支出することになります。住宅ローンは65歳で完済予定。
月々10万円、年間120万円の返済とすると、残りは合計1560万円。これも結構大きな金額です。
こちらは毎月の支出に組み込まれています。返し終わる65歳以降は毎月の支出から住宅ローンの分がなくなりラクになりますね。65歳からは通常、年金生活が始まりますから、住宅ローンの返済は終わらせておきたいものです。
住宅ローンの返済が終わったあとも、固定資産税などの支払いは続きます。また心積もりしておきたいのがメンテナンス費用。建築後、10~25年の間には水回りなどのリフォームが必要なケースが多いものです。この例では、夫58歳の時に築25年の住宅のリフォームを検討中です。予算は200万円、捻出できるでしょうか?
このようにこれから65歳までの大きな支出を洗い出してみると、身が引き締まるのではないでしょうか?
50歳からのマネープランを立てるには、まず65歳までの大きな支出を時系列で把握します。そして次に、今後の収入の予測をもとに、どのようにやりくりするか計画を立てます。収入の予測や、やりくりについては、次回以降に、続きをお届けします。
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