『南太平洋』
7月9~12日=シアター1010 その後愛知、兵庫、福岡、東京などで上演。『南太平洋』
8月には『サウンド・オブ・ミュージック』も上演され、時代を超えた人気ぶりがうかがえるオスカー&ハマーシュタインの代表作の一つ。第二次大戦中の南国の島を舞台に、農園主と看護婦の恋を「魅惑の宵」「ハッピートーク」といった名曲とともに物語ります。
主演は『シャーロックホームズ2』でのドラマティックな演技が記憶に新しい別所哲也さんと、『マルグリット』等の藤原紀香さん。ミュージカル『テニスの王子様』やシアタークリエ『ONE-HEART MUSICAL FESTIVAL』シリーズなどで知られる上島雪夫さんが演出・振付を手掛けます。先日、筆者がブロードウェイを代表する演出家ハロルド・プリンスにお会いした際、「実はミュージカル史上10本も存在しない、真のロマンティック・ミュージカルのうちの一つ」として挙げていた本作。南国情緒とともに、ロマンティックな世界観をとくと楽しみましょう!
【観劇ミニ・レポート】
ゆったりとした序曲に身を委ねた後、幕が開くとそこは南の島。フランス人農園主のエミールは従軍看護婦のネリーと、海兵隊のケーブル中尉は島の娘リアットと恋に落ちます。
『南太平洋』写真提供:映画演劇文化協会
『南太平洋』写真提供:映画演劇文化協会
*ご出演者への過去のインタビュー 別所哲也さん
『ひめゆり』
7月16~21日=シアター1010『ひめゆり』
沖縄戦で犠牲となったひめゆり学徒隊の悲劇を描き、96年の初演以来上演を重ねるミュージカル座の代表作が、今年の夏も帰ってきます。
終戦から70年、節目の年となる今回は宝塚出身のはいだしょうこさんが主人公キミを演じるほか、木村花代さん、松原剛志さん、小野田龍之介さんら実力派キャストが出演。史実のエピソードを多角的に盛り込み、全41曲の楽曲で丁寧に物語られる舞台には、「戦争の悲惨さと命の尊さを語り継ごう」という出演者たちの祈りと気迫が漲ります。戦争を知らない、またご親戚からも戦争体験を聞いたことのない世代には特にお勧めしたい演目です。
*次頁で『王子とこじき』以降の作品をご紹介します!