ワインで知られるフランスの都市文化を知る
国立西洋美術館(上野):ボルドー展―美と陶酔の都へ―
ウジェーヌ・ドラクロワ 《ライオン狩り》 (部分) 1854-55年 ボルドー美術館 © Musée des Beaux-Arts - Mairie de Bordeaux. Cliché L. Gauthier
フランス南西部アキテーヌ地方の都市、ボルドー。その都市名を聞き、ワインやお菓子のカヌレなどを連想される方も多いはず。けれどもボルドーの素晴らしいところはそれだけではありません。
先史時代より人々はこの地に住み着き、年を形成。18世紀にはワインや海洋貿易で得た富により、パリよりも100年近く早く都市整備を行いました。現在もまだ残る美しい街並みは世界遺産に登録されているほど。独自に発展を遂げたボルドーの文化を体感しに、現在も世界中から多くの人々がボルドーを訪れています。
ピエール・ラクール(父) 《ボルドーの港と河岸の眺め(シャルトロン河岸とバカラン河岸)》 1804-06年 ボルドー美術館 ©Musée des Beaux-Arts - Mairie de Bordeaux. Cliché F. Deval
この展覧会は、そのボルドーに焦点を当てた展覧会。先史の時代から現代にいたるまで、ボルドーがどのような歴史を歩んできたきたのかを、約200点以上の展示からたどっていきます。貴重な考古資料や、装飾芸術はもちろんのこと、ドラクロワやルドン、ゴヤなどボルドーとつながりのある画家の作品など、展示はバラエティに富んだもの。
ドラクロワの《ライオン狩り》は、残念なことに一部を焼失してしまっていますが圧倒的な迫力(画家のルドンが火災前に模写した作品も出品されており、全体像を把握できます)。もちろん、ボルドーと切っても切れないワイン文化もしっかり抑えているので、ワイン好きの方にもおススメです。
■展覧会DATA
展覧会名称: ボルドー展―美と陶酔の都へ―
会場:国立西洋美術館
会期:2015年6月23日(火)~9月23日(水・祝)
開館時間:9:30~17:30
※金曜日は20:00まで
※入場は閉館の30分前まで
休館日:月曜日、7月21日(火)
※7月20日、8月10日、9月21日は開館
Web: http://www.tbs.co.jp/bordeaux2015/tokyo/
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