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シミができやすい人とできにくい人、その差は何?

太陽に当たるとシミができるのはよく知られていますが、実はシミはできやすい人とできにくい人がいるのです。また、毎日の生活習慣がその別れ際。あなたは、シミができやすい人でしょうか?

蘇原 しのぶ

執筆者:蘇原 しのぶ

皮膚科医 / 美と健康ガイド

シミのできやすい人、できにくい人

同じ時間・量だけ太陽を浴びていても、シミのできやすい人とできにくい人がいます。その差が生まれる原因は、いったいどこにあるのでしょう。考えられる4つを以下に挙げてみます。
 
  1. スキンタイプ
  2. 食べているもの
  3. 過剰な刺激
  4. 睡眠
 

色白の人の方がシミができやすい

あなたのスキンタイプは?

あなたのスキンタイプは?

まず(1)からご説明していきましょう。

「スキンタイプ」という考え方はご存知でしょうか?色が白い人から色が濃いめの人、肌の色は人によってまちまちですよね。世界規模でみるとスキンタイプは5つに分かれていて、白人~有色人種の差となっています。そこからまた日本人に絞って細かく見ていくと、大きく3つのスキンタイプに分けられます。
 
  1. 赤くなって、色素沈着があまり残らない人
  2. ある程度赤くなって、ある程度色素沈着も残る人
  3. あまり赤くならなくて、色素沈着が強く残る人

スキンタイプ(1)はメラニンの数が少ない色白タイプ、(3)はメラニンの数が多い色黒タイプです。あなたは、どちらの方がシミができやすいタイプだと思いますか?

正解は色白の人になります。もともとメラニンは、太陽光線から皮膚を守るためのものですから、メラニンの数が多い人はシミができづらいのです。
 

肝斑(かんぱん)は色が黒めの人ができやすい

色白ではないから太陽光線に当たっても問題ないかというと、そうではありません。色が白くない方は、そばかすや日光性色素班などのいわゆるシミはできづらいのですが、肝斑(かんぱん)ができやすいのです。

肝斑は太陽光線が原因ではありませんが、太陽光線によって悪化します。肝斑のできている場所を考えてみましょう。眼窩(いわゆるガイコツになったときに骨のないところ)にはありませんよね、顔の中でも骨が突出している部位(頬骨)、つまりは太陽によく当たる部位にできてきます。ですので、日焼け対策は大事だということです。また、経口避妊薬(ピル)が誘因になることも覚えておいてくださいね。
 

食べた方がいい食べ物とシミの原因となる食べ物

普段食べているものにもご注意を

普段食べているものにもご注意を

次は(2)の食べ物についてみていきましょう。

簡単にいってしまうと、酸化物質がシミの原因となりますので、抗酸化効果の高いビタミンCとビタミンEを適切に摂ることが大切です。

高濃度ビタミンC点滴などが病院では自費治療で行われることがありますが、血中のビタミンC濃度を上げることで免疫力を高めるなどの効果があるといわれています。また、ビタミンCは水溶性ビタミンで、摂りすぎた場合尿から排泄されるため、安心して接種できます。

また、ビタミンEはビタミンCよりもさらに抗酸化力が強く、血液循環も良くします。血液循環が良くなりますと、皮膚のターンオーバーを助け、余分なメラニンを排出してくれます。ただし、ビタミンEはビタミンCと違って脂溶性ビタミンですので、摂りすぎた場合は過剰症になります。注意が必要です。

一方、食べ物の脂は血液の酸素と結びついて、酸化した脂(過酸化脂質)に変わります。シミの多い方は脂質を多くとる傾向にあります。
 

美しくなるための努力が、シミの原因になることがある

(3)の過剰な刺激について。摩擦黒皮症という病気をご存じでしょうか?別名をタオルメラノーシスといいます。タオルやブラシで刺激を与え続けてシミを作るという状況です。鎖骨や肋骨など骨が出ているところの色が黒ずみます。皮膚を綺麗にしようとエステやマッサージ、最近は小顔にしようと強く顔をもむことなどもあるようですが、過剰な刺激はシミの原因となります。
 

質の良い睡眠がとれることも大事

最後に(4)の睡眠について。太陽を浴びてできた大量のメラニンは正常なターンオーバーで排出されます。新陳代謝が行われるのは、寝ている間です。夜に質の良い睡眠をとることは、シミ予防にもなりますし、綺麗な肌を作る上でかかせません。


ざっと見ていきましたが、シミを予防する方法は日よけをはじめ様々なものがあります。前回の記事でもお伝えしたように、柑橘類などを食べて外出しないことも大事ですよ。
 
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