もしも、ドラッカーが日本美術のコレクターだったら
千葉市美術館(千葉県千葉市):ドラッカー・コレクション 珠玉の水墨画 「マネジメントの父」が愛した日本の美
雪村周継《月夜独釣図》室町時代 ドラッカー・コレクション
ですが、多くの人々を惹きつけてやまないドラッカーが、若い時から日本の古美術に深く興味を持ち、初来日のときから熱心に作品を収集していたことは、じつはあまり知られていません。「山荘コレクション」と自分で名づけた彼のコレクションは、室町時代の水墨画や、江戸時代の文人画などから構成された個性的なもの。よく調べてみると、彼が美術品を収集していた時期は、のちに世界中に影響をおよぼすマネジメントの理論を構築していたころと重なっているのだそう。
海北友松《れい毛禽獣図》六幅のうち 桃山時代 ドラッカー・コレクション
※れいは令へんに羽
この展覧会は、ドラッカーが収集していた日本初公開のものも含む美術作品111点を出品。雪村や海北友松、谷文晁などの銘品から、彼の審美眼ならびに、彼が日本をどのように捉えていたのかも見えてくるはずです。
ちなみに、いつも挑戦的な企画展を行う千葉市美術館は、今年で創立20周年! ひとびとの心を惹きつける展覧会を続けてこれたのは、歴代3名の館長の尽力によるところが大きいのだそう。歴代館長はどのような作品を好んでいたのかを探る「千葉市美術館開館20周年記念 歴代館長が選ぶ 所蔵名品展」も同時開催しています。
■展覧会DATA
展覧会名称:ドラッカー・コレクション 珠玉の水墨画 「マネジメントの父」が愛した日本の美
会場:千葉市美術館
会期:5月19日(土) ~ 6月28日(日)
開館時間:10:00~18:00
※入場は閉館の30分前まで
※金曜、土曜は20:00まで開館
休館日:毎月第1月曜日
※祝日の場合は翌日
Web: http://www.ccma-net.jp/
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