ようやくマツダ・ロードスターが正式デビュー
あちこちのイベントでお披露目され、すでに先行予約を開始していたマツダの新型ロードスターが正式デビューを果たした。
ご存知の方も多いと思うが、改めて概要を記すと、4代目NDロードスターは、マツダが進める「スカイアクティブ」技術とデザインテーマである「魂動」を採用した初のロードスターであり、最近、デザインや走りなどで好評のマツダ車を象徴するモデルだ。
ライトウェイトスポーツらしさを追求
1.5L直噴エンジンをエンジンルームのできるだけ後方、フロンドミッドシップに搭載し、前後重量配分50:50を追求し、少しでも軽量化を果たすため、スライドレバーなどまでも軽量化して無駄を削ぎ落したという新型ロードスター。先代よりも20mm低い位置に座らせ、運転席は足を自然に伸ばした位置にペダルがあり、さらに人がクルマの中心に座るなど、気持よく運転できる要素を真摯に追求するなど、スポーツカーらしさを徹底追求しているのも印象的だ。
コペンやS660もライバル!?
価格は249万4800円~314万2800円という設定で、軽オープンスポーツのホンダS660の上級仕様が218万円というプライスタグを付けていることから、登録車のロードスターと軽自動車のS660はクラスが違うとはいえ、同じオープン2シーターとして、ダイハツ・コペンも交えて悩む人も意外といるのではないだろうか。
ティーザー盛りだくさんだった新型ロードスターだけに、ようやくの正式発表会の感のあるプレス向け発表会では「誰もが一瞬で心ときめくデザイン」、「誰もが夢中になれるドライビング体験」、「誰もが開放的でリフレッシュできる気持ちよさ」などのキーとなるポイントを上げた開発主査の山本修弘氏。
マツダの今を象徴するモデル
発表会の冒頭で小飼雅道社長は、初代ロードスターのカタログにあった「だれもが、しあわせになる」というコピーは、ロードスターだけでなく、マツダ車すべてに当てはまるものと言及し、デザインと走りに今まで以上に熱い想いが注がれている新型ロードスターは、迷うくらいなら即乗るべきで、まさに乗るだけに幸せになれるかも。スポーツカー作りはそのメーカーのクルマに対する姿勢が如実に現れるものであり、目の肥えた人にはその仕事ぶりに妥協を感じると「引いてしまう」はずだし、それでいながら予想を超える驚きも提供しないと飽きられてしまう。
4代目ロードスターの出だしは好調のようだが、真摯に改良と熟成を重ねていけばさらなるマツダ・ファン獲得に貢献してくれるのではないだろうか。