人材の価値とは?どう収入を上げる?

自分の市場価値の測り方

自分の市場価値の測り方

日本を代表する大企業が、「年功序列型」の賃金制度を廃止し、話題になりましたが、これらの流れは、私たちの働きかたをどう変えるのか――。『若者はなぜ3年で辞めるのか?』の著者で人事コンサルタントの城繁幸氏に、今、雇用の現場で何が起きているか、今後どう備えるべきかを伺います。(第4回目のインタビュー『城繁幸さんの考える誰にも負けない仕事のスキルとは』から続きます)

――会社に依存することなく、自分のキャリアパスを描いていくには、“自分の市場価値”を正確に把握しておく必要があります。どのような方法でそれを知ることができるでしょうか。

城繁幸さん 人材の価値には、大きく分けて2種類あります。まずは、「今、働いている社内での価値」。その組織にとってどれくらい役に立つスキルを持っているかです。そしてもうひとつが、「労働市場における価値」。自分が転職するとき、自分のスキルには、どれくらいの値札が付くのか。日本人は、この前者に軸足を置いている人が多いのです。それぞれ会社ごとに仕事の進め方は違うし、人材価値の基準も違います。ですから、いくら社内の中で評価されていても、転職市場に出ると全然ダメというケースは少なくありません。

また、逆もしかり。社内では評価が低かったのに、労働市場のなかでは、実は非常に重宝される力を持っているというケースだってあるわけです。しかし、そもそも労働市場で自分がどれくらいの評価をされているかわからないという人がほとんどでしょう。そのための指針となるのが、「マップとコンパス」です。

――「マップとコンパス」とは何でしょうか?

城繁幸さん マップとは何かというと“業界の全体像”のことです。自分が働く業界全体がどうなっているのか、自分がやっている仕事が今どういう状況にあって、これからどういう風に変化していくと思われるか。そういった仕事の全体像を、私は「マップ」と呼んでいます。皆さん何年か働いているうちに、自分が身を置いている業界の全体像が見えてくると思いますが、それ以外にも、経済誌や専門書などに目を通し、自分の仕事にかかわる話題はチェックしておく習慣をつけておきましょう。

次に、そのなかで自分がどういう位置にいるのかを知る必要があります。業界の中で自分はどんな仕事をしていて、スキルはどのくらいの評価なのか、逆に不足しているところは何かを意識してみることです。

そのためには、できるだけ幅広い分野での社外人脈を積極的に作り、自分の職場を飛び越えて眺めてみることです。取引先の人や異業種交流会など、社外の人と話をするだけでも、なんとなく見えてくると思います。これが「コンパス」になります。「マップとコンパス」を持っておくことで、自分の道しるべができると思います。

――さらに客観的に自分の能力を知りたい場合は、どうすればいいでしょうか。

城繁幸さん
 転職する、しないに関わらず、転職エージェンシーに登録したり、エントリーしてみることで、自分の現在の労働価値が正確に把握できます。転職コンサルタントの力を借りるのもいいでしょう。足りないスキルがあれば、それを補足していけばいい。

どんな仕事であっても、常に労働市場での価値を意識しながら働き、いつでも動けるようにスキルを伸ばしていくことが大切です。

★城さんの過去のインタビュー記事をチェックしたい方はコチラへ

第1回 あの大企業も!年功序列の廃止で職場はどう変わる?
第2回 会社任せはムリ!キャリアは自分でデザインする時代
第3回 城繁幸さんの収入を増やすキャリアプランの描き方
第4回 城繁幸さんの考える誰にも負けない仕事のスキルとは

教えてくれたのは…

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城繁幸(じょうしげゆき)さん

株式会社ジョーズ・ラボ代表取締役。 東京大学法学部卒、富士通人事部を経てフリーの人事コンサルタントとして活躍。ベストセラー『若者はなぜ3年で辞めるのか?』『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか―アウトサイダーの時代』など著書多数。

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