このまま頑張っていても報われない?これからの働き方

これからの働き方

今後の働き方は

昨年、日立製作所、ソニー、松下といった日本を代表する大企業が、「年功序列型」の賃金制度を廃止し、話題になりました。これらの流れは、私たちの働きかたをどう変えるのか――。『若者はなぜ3年で辞めるのか?』の著者で人事コンサルタントの城繁幸氏に、今、雇用の現場で何が起きているか、今後どう備えるべきかを伺います。(第1回目のインタビュー『あの大企業も!年功序列の廃止で職場はどう変わる?』から続きます)

――年功序列が廃止になることで、若い人が抱える不平等感が払しょくされ、働くモチベーションにつながることが期待されます。ただ、住宅ローンや教育費が重くのしかかる世代には、「年功序列の廃止」に不安を覚える人も多いのではないでしょうか。今一度、働き方を見直す必要がありそうです。

城繁幸さん 今回、年功序列の廃止により、会社側が“一部の出世組以外は給料が上がらない”と、はっきり示したわけです。いずれ同様の流れが、他の産業にも出てくるでしょう。

ひとつの会社に滅私奉公することで会社に守ってもらえるという幻想をいまだに抱いている人は、その考え方を捨てるべきです。“理不尽なこともあるけれど、このまま頑張っていれば報われるはず”という発想は、もはや意味がありません。理不尽だと思うのなら、今すぐ動く準備を始めた方がいい。今後は、自分自身でキャリアをデザインしながら働いていくという意識を誰もが持たないといけません。

――これまでキャリアを会社任せにしてきた人は、早急に意識を変えていかないといけない、と。

城繁幸さん この先どうしていきたいか、どんな風になりたいか、自分のキャリアについて、しっかりと考えておく必要があるでしょう。長く勤めてさえいれば、誰もがある程度出世をして、そこそこの暮らしができるという時代は、もう終わりました。今、大手企業で課長になれる人は、全体の3割かそれ以下。それ以上の役職に上がっていくのは、同期で5%もいないレベルです。

管理職(課長)になる年代も、90年代後半までは、だいたい40代半ばでしたが、今は30半ばから30代後半くらいまで若返っています。つまり、この先自分の給料があがるかどうか、30代の半ばで勝負がついてしまう。私の東大時代の同級生にしても、半分くらいは課長になっていますが、あとの半分は平社員のままです。もはや東大を出ただけでは何の価値もない。リストラをされている人もいます。

この先、さらに年功序列の廃止が進めば、学歴や年齢、性別は関係なくなり、“今、何ができるのか”がより重要になります。どんな力を身につけるかを考えながら、ビジョンをもってキャリアをデザインしていく人がこれからは生き残るでしょう。

★次に収入を増やすためのキャリアプランの描き方をおうかがいします

教えてくれたのは……
城繁幸(じょうしげゆき)さん

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株式会社ジョーズ・ラボ代表取締役。 東京大学法学部卒、富士通人事部を経てフリーの人事コンサルタントとして活躍。ベストセラー『若者はなぜ3年で辞めるのか?』『3年で辞めた若者はどこへ行ったのか―アウトサイダーの時代』など著書多数。



取材・文/西尾英子

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