調査の実施時期は2012年3月14~19日で、全国の既婚男女625人が対象です。回答者を「EDを疑われる夫と、その妻」「EDではない夫と、その妻」の計4種類に分け、それぞれの意識と実態を調べました。
調査から3年経っていますが、その傾向は現在も大筋で変わらないでしょう。調査で浮き彫りになった、夫婦間のコミュニケーションとEDの関係をみてみましょう。
EDを疑われる夫を持つ妻の3割が「離婚」を考える
コミュニケーションがうまくいっている夫婦に離婚の危機はない
・思う=37.3%
・どちらかといえば思う=49.6%
・どちらかといえば思わない=12.0%
・思わない=1.1%
という結果が出ました。
この中で「思う」という回答に限れば、
・EDを疑われる夫を持つ妻=40.6%
・EDを疑われる夫=40.4%
・EDではない夫=31.4%
・EDではない夫を持つ妻=30.5%
と、すべてで高い回答を得られました。
「夫(妻)のことが理解できなくなり、離婚を考えたことがありますか」との問いに対して「真剣に考えたことがある」の割合は、
・EDを疑われる夫を持つ妻=32.9%
・EDではない夫を持つ妻=20.0%
・EDを疑われる夫=16.8%
・EDではない夫=10.5%
となっています。
「離婚を考えたことがある」と回答した、EDを疑われる夫を持つ妻にその理由を聞くと、
・コミュニケーション不足=71.6%
・セックスに対する不満=61.2%
でした。
このことから、夫婦間のコミュニケーションとセックスは、特に妻にとって重要であり、その不足が離婚を考える原因となり得るといえます。
約9割がセックス時の雰囲気の良さを重視
夫婦間のセックスに関して「時間の長さ」
「頻度の高さ」
「快感が得られること」
「雰囲気(ムード)の良さ」
の4項目について、「重要」「どちらかといえば重要」と答えた割合は
〈時間の長さ〉
・重要=6.1%
・どちらかといえば重要=39.4%
〈頻度の高さ〉
・重要=7.0%
・どちらかといえば重要=35.0%
〈快感が得られること〉
・重要=27.7%
・どちらかといえば重要=62.1%
〈雰囲気(ムード)の良さ〉
・重要=27.0%
・どちらかといえば重要=62.9%
でした。
このことから、夫婦間でセックスをうまく行うためには雰囲気(ムード)づくりが重要であることが分かります。
「夫婦間のセックスに対する満足度」では、雰囲気(ムード)の良さについて「EDを疑われる夫を持つ妻」は「EDでない夫を持つ妻」の倍近くが不満を抱いていることも分かりました。
「EDを疑われる夫」がいる夫婦では、いかに雰囲気(ムード)を良くしてセックスに臨むか? が、コミュニケーションを深めるための課題になっているようです。
7割が平日よりも休日のセックスを望む
雰囲気づくりには平日よりも、ゆっくり過ごせる休日のほうが最適
・平日=2.2%
・どちらかといえば平日=12.5%
・どちらかといえば休日=56.2%
・休日=18.4%
・言いたくない=10.7%
となりました。
休日を望む回答全体では74.6%となります。
前の質問と重ね合わせると、ゆっくり過ごせる休日のほうが雰囲気(ムード)づくりに最適だから、ということかもしれません。
往年の映画のタイトル『日曜日はダメよ』は、この調査結果には通用しないようです。
「自宅でセックスをする際に、どのようなタイミングで行うことが多いですか」という問いで「雰囲気的に自然と行うムードになる」という回答は、
・EDを疑われる夫を持つ妻=30.4%
・EDでない夫を持つ妻=43.8%
でした。
この結果から、EDを疑われる夫を持つ妻が自然とセックスを行うムードをつくるためには、夫婦で一緒に食事やお酒を楽しむといった演出も重要であると考えられます。
夫のED治療をサポートしたい妻は約8割
「EDを疑われる夫を持つ妻は、夫にEDを医療機関で治療して欲しいと思いますか」との問いに、56.6%が「思う」と回答しました。また「夫がED治療をすることをサポートしたいと思いますか」に対しては77.8%が「思う」と回答しました。つまり「EDを疑われる夫を持つ妻」の多くが「夫にきちんと医療機関を受診してEDを治療して欲しい。そしてそのサポートをしていきたい」と思っているようです。
現時点で「EDではない夫と、その妻」もやがて、同じ心構えを迫られる日が訪れるかもしれません。
EDの標準的な治療は、ジェネリック商品などのED治療薬を服用するという簡単なものです。EDを疑われたらED治療薬を処方している病医院やクリニックなどを受診することが、よい夫婦生活を過ごすために重要であることは今回の調査結果からも明らかです。
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