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プラウドタワー大泉学園にみる駅前再開発のメリット

駅前再開発の手法として認知の高い「第一種市街地再開発事業」。土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新を目的とした、建築物、建築敷地、公共施設の整備を行う事業です。この春竣工した「プラウドタワー大泉学園」も西武池袋線「大泉学園」の駅前で同再開発事業の一つ。再開発が都市にどんな効果をもたらしたかを見ていきましょう。

岡本 郁雄

執筆者:岡本 郁雄

マンショントレンド情報ガイド

「大泉学園」駅周辺を一体整備 「プラウドタワー大泉学園」が今春完成
商業施設「グランエミオ大泉学園」との複合再開発 27階建ての全168邸

「プラウドタワー大泉学園」の外観

「プラウドタワー大泉学園」の外観

市街地が早くから形成され、火災に弱い木造密集地域で、空地も乏しく都市の機能として課題を抱えている街は、今も多く存在します。池袋にダイレクトにアクセスできる利便性の高い街として古くから栄えた「大泉学園」駅の北口エリアもその一つででした。駅前のオープンスペースが少なく老朽化した建物も多く、街の回遊性も低い。ベットタウンとして栄え利用者数が多い同駅。課題の解決が望まれていました。

街を一体で整備すべく、第一種市街地再開発事業によって供給されたのが「プラウドタワー大泉学園」(野村不動産)です。駅とぺデストリアンデッキで結ばれた、地上27階建て地下2階建ての全168邸。今春に、複合商業施設「グランエミオ大泉学園」とともに竣工しました。
「プラウドタワー大泉学園」のエントランス

「プラウドタワー大泉学園」の1階グランドエントランス

再開発にあたっては、平成17年にまちづくり懇談会が発足し、平成23年に都市計画が決定。野村不動産は、従前より地区内に賃貸用不動産を保有し権利者として本再開発事業に関わり、また参加組合員としても事業を推進してきました。
「プラウドタワー大泉学園」のスタディスペース

「プラウドタワー大泉学園」のスタディスペース

マンション内には、スタディスペースをはじめパーティールームやカルチャースペース、ゲストルームなど多彩な共用施設が設けられています。また、郊外エリアの駅前立地という点を踏まえ共用廊下は、外廊下方式を採用。住み心地を考えたプランニングです。完成した、「プラウドタワー大泉学園」の内部は、駅前のランドマークに相応しく開放感のあるホールや格調高い演出も見られました。

道路拡幅しバスターミナルも設置 駅前広場や東西貫通通路
ペデストリアンデッキや区民事務所もつくり都市インフラを再生

「大泉学園」駅の北口に設けられたペデストリアンデッキ

「大泉学園」駅の北口に設けられたペデストリアンデッキ

複合開発のメリットは、暮らしやすさにも影響します。「大泉学園」駅の北口を出るとすぐにペデストリアンデッキがあり、「プラウドタワー大泉学園」や「グランエミオ大泉学園」には、スムーズにアクセス。見学日は、生憎の雨でしたが庇があり傘もささずにアクセスができ、便利さを実感しました。

「グランエミオ大泉学園」には、従前にもあった東京都民銀行やJA東京あおばの他に多彩な商業テナントが入っています。また4階部分には練馬区の公益施設と屋上庭園が設けられています。
バス専用通路

「大泉学園」駅前の再開発によってつくられたバス専用通路

1階を出るとその先には、バスやタクシーが停車するスペースが見えます。駅前広場とバス専用通路、歩行者通路、生活道路の拡幅を一体で整備することで、交通機能を向上させ街の利便を高めることに成功しています。

駅アクセスは、当然のこと、バスやタクシーでの移動もスムーズ。商業利便性も高く、公益施設も身近です。街区一帯で整備されることで防災機能が強化される点も大きいでしょう。

災害時には、施設屋上庭園を周辺住民や帰宅困難者に対し開放し、防災備蓄品の提供なども行われます。街のニーズを満たす都市再生が行われるという点で、市街地再開発事業のメリットは、地域住民にも居住者にももたらされるのです。




※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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