リラックス、リフレッシュ、集中力がアップする職場の音楽とは?
オフィスにどのような音を流すかが、メンタル不全、活性化に大きく影響する
「音で空間を最適にデザインする」というコンセプトのもと選曲・編成され、 USENがこれまでに培った「BGMをお届けする」というノウハウを最大限に活用し、働く人が1日の大半を過ごすオフィス環境を快適にするための手伝いを「音」で行う。これが、USENの提供する「Sound Design for OFFICE」です。
このサービスを構築するのに係わった、音楽療法に詳しい埼玉医科大学教授の和合治久さんは、音楽の効用を次のように述べています。
「1つめは音楽を介すと、知らない人同士がすぐ仲良くなるという力――人間関係のコミュニケーションを促す作用です。2つめは、音楽を聴くことで懐かしくなったり穏やかな心になるという心理的な作用。そして3つめの働きは私が研究していることに相当するのですが、ある音響学的な特性が副交感神経にダイレクトに作用するということです。この3つめの働きに関して詳しくお話します。この作用とは、血圧や心拍が安定してきたり、唾液がよく出たり、あるいは身体が暖まったり、消化管の機能が高まるなど、音楽が副交感神経に直接働きかけて起こるものです。これら音楽の持つ力を組み合わせ、病気や未病の改善効果を促すのが、私が唱える音楽療法というものです」
出典:USEN 「Sound Design for OFFICE」HPより
和合治久教授はモーツァルトの研究でも有名な方で、モーツァルトの曲には集中力を高める音楽要素が入っていると言います。その要素を取入れ、作曲家でありピアニストの中村由利子さんに、オフィスにふさわしい曲調と音色で作曲・演奏したものがUSENオリジナル・チャンネルとして提供されています。
私も、中村さんのサンプルCDをいただき、自宅で仕事をする際は聞いています。原稿を執筆する際は流すようにしており、集中力が増すという効果を実感しているところです。
「Sound Design for OFFICE」 : http://sound-design.usen.com/
会議室、応接室の音漏れ改善、業務効率向上に効果がある?
最後は音を流すのではなく、空調音のような背景音をわざと会議室に流すことにより、隣室からの音漏れや遠くからの小さな音を聞こえなくすることで、情報漏えい等のオフィスのセキュリティや生産性を保とうとするものです。執務室の会話、会議室や応接室の会話には外部に知られてはいけない情報のやり取りが発生するものです。あるいは人事の話や組織の統廃合といった事業戦略の話は、内部にも秘密のまま進行しなければならないこともあります。
このように、オフィスにおいて、間仕切りやローバーテーションは設置していますが、それを通して隣室の会話が洩れてきたり、また執務室で遠くの人の会話がかすかではありますが聞き取れてしまうというようなケースはがあるかと思います。このような事態を解消するサービスが、このコクヨの「サウンドマスキングシステム」です。
これは、コントローラーから発生したサウンドを、天井裏に3~5メートル間隔で設置したスピーカーから出力する構成です。私もショールームで体験したのですが、スイッチを入れると「サー」という空調音が流れる感じです。この音により、隣室の会話が聞き取りにくくなるようにしてしまうのです。さらに、「サウンドマスキングパーティション」といものもあり、これは床から均一にサウンドマスキング(会話音をカバーする成分をもつ特殊音)をさりげなくふりそそぎ、気になる物音や聞こえてしまう会話を聞こえにくくするものです。
このように他の音をかぶせてマスクしてしまう、隣室などの会話が聞き取りにくくする以外にも、サウンドアブソーション(吸音パネル)により音環境を整備するという仕組みもあります。
音漏れを気にすることなく、また外部の音も気にすることなく、ミーティングやコミュニケーションに集中する仕組み。フェイスツーフェイスの会話を充実させるためには検討したいサービスです。
「サウンドマスキングシステム」 : http://www.kokuyo-eng.co.jp/products/sound_masking.html