1.6Lターボに6速AT、新世代プジョーデザイン
気づけばこんなに値落ちしていて「おいしい!」という中古車をご紹介しているこの企画。今回はプジョー508(現行)をご紹介したいと思います。前期型はライオンマークがボンネット上(マイナーチェンジ後はグリル内に移動)。またアルミ製ボンネットからウインドウウォッシャーノズルがなくなりました。SWには1.62平米の大型ガラスルーフが標準装備されます
私のようなおっさんには、プジョーといえば名車205を思い起こすわけですが、そんなおっさんが世の中に多すぎるのか、プジョーのセダンはいつも中古車になると安くなりがちでした。まるでプジョーはコンパクトカーを作る会社であって、高級セダンはイメージとは違うとばかりに。
しかしこの508、歴代のプジョーセダンとしてはなかなか値崩れがしない部類じゃないかと思います。なにせ個人的に欲しい一台なので1年間ほど見ているのですが、だいたい200万円を切るとめざとい方々があっという間にさらっていくようです。
これは全くの個人的分析ですが、一時同社のデザイン的特徴であった大きなツリ目と口ではなく、現行の308などに通じる新世代デザインの第1号として、多くの人に受け入れられやすい、ほどよい大きさの目と口になったことが一因にあるのではないでしょうか。
加えて、前の型に相当する407では2.2L車が4速AT、3Lが6速ATだったのに対し、508はダウンサイジングの1.6Lターボエンジンに新世代の6速ATという組み合わせになり、燃費が向上しています。
トランクルーム容量はセダンが515L、SWが565L。セダンでも横幅が最大147cmあるため、ゴルフバッグを横にして積むことができます。さらにSWのグリフにはキーでも操作可能な電動開閉テールゲートが装備されています
それでも、メルセデス・ベンツやBMW、アウディといったドイツ御三家のそれと比べたら、まだまだマイナーなセダン。それにCクラスや3シリーズはATが7速や8速に進化していますからね。
そのため原稿執筆時点で見てみると、最安値は179万円です。2011年式/1.1万km/修復歴なしのアリュールですから、新車時価格は374万円。つまり新車の半額以下から狙えるようになってきたのです。
また508にはワゴンモデルの508SWもありますが、こちらは最安値が228万円。2011年式/4.3万km/修復歴なしのグリフですから、新車時価格は437万円。こちらはまだ新車時の半額まで届いていません。
とはいえ、先述したようにそこそこウケのよい508。SWも新車時の半額以下になるとアッという間に売れていきます。この状況はおそらくフルモデルチェンジまで続くのではないかと私は考えています。
だとしたら、現行モデルの中古車を今のうちに、しかも走行距離が少ない割に新車時の半額以下や、それに近い価格で手に入れるのはありなのではないでしょうか。そう、めざとい人々のように。
……と、推すのはやはり個人的に欲しいと思っているからかも知れません。ではどの辺がこの車のいいところなのか。次ページ以降で見ていきましょう。