全体が進化すればするほど、コストの低い方へ流れていく

据え置きハードの図

コストと販売のバランスが良いハードに流れている、と考えると、専用機の据え置きハードが最も元気が無いのが分かりやすくなります

このような構造的な問題は昔から言われていましたが、特に顕著になったのは、ニンテンドーDSやPlayStaton3の時期です。この頃、日本のゲーム業界は、据え置きハードから、携帯ハードへと主流が移動しました。

この移動を、手軽に持ち運んで遊べる、モンスターハンターシリーズなどのワイヤレスによるマルチプレイのゲームが流行った、というユーザー側のニーズとして説明することが多いのですが、開発費が高騰していくなかで、据え置きハードの発売タイトル数が保てなくなった、という見方をすることもできます。そう、この頃から据え置きハードのタイトル数はごっそり減っているのです。

据え置きハードから、携帯ハードへと、コストの低い方にメーカーが流れていく傾向が、今度はスマートフォンなどのモバイル端末向けゲームアプリへと進んでいきます。

モバゲーやグリーなど、携帯電話のソーシャルゲームで、ガチャの手法が確立されていくと、その利益率の高さに多くのメーカーが興味を示します。その後ガンホー・オンライン・エンターテイメントの「パズル&ドラゴンズ」がスマートフォンで大ヒットし、一気にその手法を真似るフォロワーが出現、各社一斉にスマートフォンへと乗り出します。

mixiの「モンスターストライク」、コロプラの「クイズRPG 魔法使いと黒猫のウィズ」などが次々とヒットを飛ばす中、ゲーム専用機が中心だったメーカーも遅れてはなるまいと、スマートフォン向けのアプリをリリースします。

世界最大にまで成長した日本のゲームアプリ市場

モンスターストライクの図

モンスターストライクは、SNS大手のmixiと元カプコンの岡本吉起氏が組んで大ヒット。モバイル端末向けゲームに色んな形で、人やお金が流れていることが分かります。

結果、今どういうことが起こっているか、2015年3月2日から6日にサンフランシスコで行われた、世界中のゲーム開発者が集まるイベント「Game Developers Conference 2015(ゲームデベロッパーズ カンファレンス)」では、非常に興味深い話がありました。

エレクトロニック・アーツなどでスマートフォンのゲームに関わり、現在ではゲーム会社向けコンサルタントのJosh Burns氏によるセッションでのことです。日本のモバイル端末向けゲーム市場規模が約60億ドルと推定され、北米を凌いで世界最大の規模になっていることが報告されました。

家庭用ゲームは、圧倒的に北米などの海外市場の方が規模が大きく、そこで販売の伸ばせない状況が日本のメーカーを苦しめていますが、モバイル端末向けゲームでは、日本こそが世界最大のマーケットになっているのです。

ゲームメーカーにとって、どちらのプラットフォームが魅力的であるかというのは、誰の目にも明らかです。