公的手当/旧制度「子ども手当」

「子ども手当7つの誤解」を解いてスッキリもらおう!(2ページ目)

6月より子ども手当の支給が始まります。時々子ども手当への批判が見受けられますが、もし「子ども手当は良くない制度」と思いながら給付を受ける家族がいれば、これはもったいない話です。いい制度を堂々ともらい、自由に使うため、誤解をいくつか解いておきましょう。これですっきり間違いなし!

山崎 俊輔

執筆者:山崎 俊輔

企業年金・401kガイド

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誤解1. 子ども手当を飲み代やパチンコ代に使う可能性があるからダメ?

子育てをしている世代は、すでに子育てに多くのお金を費やしています。野村證券の調査によれば、家計支出27万4000円のうち、子供のために毎月7万2000円、割合にして26%にもなります。たいていの場合、手取りの多くを子どもに回しており、自分のためのお金を削っています。

そのため、そもそも飲み代が削られたり、パチンコに行くこともできない人だってたくさんいます(私はパチンコは有益だとは思わないですが、それは人それぞれの好みの問題です)。

そうした人たちが、子ども手当で実質的に手取りが増えたとき、子ども手当に相当する金額まで自分たちのために使ったとして、許されないことでしょうか? 外でお酒すら飲めなかった人が月に一回居酒屋にいけるようになるかもしれません。ストレスの解消にもなるでしょうし、社内の人間関係にプラスになるかもしれません。子育てに回す金額は同じだったのなら、いいんじゃないでしょうか?(本来、教育費をいくら出すかは各家庭が決定することです。それに子が最低限度の教育を受ける機会は義務教育で保証されていますし、また高校教育の無償化も取り組まれているところです)

誤解2. チケット制にしないと子ども以外のことに使えるからダメでは?

子ども手当分はチケット(バウチャー)にして必ずその金額を子育てに使わせよう、という意見もよくあります。しかし、チケット分は子育てに回して同額の自分の給料を他のことに使ったとすれば、それは結局同じことではないでしょうか?

だとすれば、チケットを発行する業界団体ができたり、市区町村が発行の手間をかけたり、偽造を防ぐ苦労をしたり、チケットの対象となる業種や企業を管理したり、チケットを換金する手間がかかったりしたら、それは現金を支給する以上のコストがかかります。つまり巨大なムダになると思いませんか?

そもそも、子どものためのお金って何でしょう? 食料品だって子どもがいる家庭では子のための費用ですよね。エアコンの買い換えは子どもの部屋ならOKですか? 塾はいいけど運動会のために買ったハンディカムはダメですか?
チケットの用途だって議論すると大変です(また業界団体が検討し決める?)。お金には色はついていませんし、判断は簡単ではないと思いませんか? 制度の趣旨は「子に1万3000円/月以上教育させろ」ではないはずです。

誤解3. 自分のために貯金しちゃうような人が出たらズルイですよね?

子育てにはたくさんのお金がかかるため、日本の子育て家庭は決して豊かな状況にありません。今懸念されているのは、子育て世帯が年金生活に入ったときに老後のお金の準備が全然できていないことです。

子育てはなんとかやり遂げたとしても、自分の20年以上にわたる老後をやりくりするお金がないのでは、結局子に面倒を見てもらうことになります。「学費を出してやったのだから、親の面倒を見ろ」ということです。

かつては子が親の面倒も見る時代だったかもしれませんが、これからの時代、ただでさえ社会的負担が増える子に、親の面倒も見ろ、というのは難しい話です。(社会的に見れば、独身のまま年金生活を迎えた人を支えることも、これから育つ若い世代は求められます!

子のための費用は今までどおりきちんと負担し、子ども手当分の差額が老後のための備えも両立させるきっかけになるとしたら、それは社会的に責められることでしょうか? そもそも、子に最低でも子ども手当の金額分の子育てコストをかけさせることが目的ではないのです(実態としては1万3000円もかけていない家庭のほうが稀でしょう)。

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