国土交通省では、住宅の再建築に関する統計を取り公表しています。再建築とは、今ある建物を解体し、新たな建物を建築すること、つまりは建て替えを意味します。

老朽化した不人気の賃貸住宅が取り壊され、新たな賃貸住宅が供給されれば、既存物件の市場での競争力に大きな影響を与えることになります。ライバル物件の動向を知る上でも、オーナーさんにとって重要なデータとなります。

持ち家を賃貸住宅に建て替えるケースが増加

賃貸住宅への建て替えが増加

利用関係別(再建築前後で)ごとの増減数


国土交通省が発表した「住宅着工統計における再建築状況の概要」によれば、平成25年度は、賃貸住宅の建て替えが非常に活発に行われた年となりました。
再建築をする為に解体された住宅戸数は、持ち家、賃貸住宅、給与住宅を合わせて78,857戸となり、その跡地に再建築された戸数は、103,406戸となりました。建て替えにより24,549戸多い住宅が建てられており、同じ敷地に1.31倍もの住宅が供給された計算になります。

利用関係別に見てみると、持ち家と給与住宅については、それぞれ0.9倍、0.88倍とその数を減らしており、賃貸住宅については2.41倍と大きく数を増やしています。

これは、賃貸住宅のほとんどが、用途を変えずに賃貸住宅として建て替えられているのに対し、持ち家は用途を賃貸住宅に変更して建て替えられているケースが増えていることが主な要因です。

詳細な数値としては、再建築前に賃貸住宅として利用されていた建物は91.9%が賃貸住宅として建て替えられ、2.6%が持ち家に建て替えられています。

その一方で、持ち家であった建物は67.6%が持ち家として建て替えられ、28.4%が賃貸住宅に建て替えられています。特に、東京では賃貸住宅への建て替えが盛んに行われています。平成25度には62,188戸の賃貸住宅が新たに着工されていますが、その内の23.8%にあたる14,796戸が建て替えによるものです。

全国平均が12.0%であることを考えれば、東京における建て替え需要が如何に高いかがおわかりになるかと思います。

求められるライバル物件増加への対策

老朽化物件が建て替えられ、より良い賃貸住宅が供給されることは、賃貸住宅業界の活性化に繋がり、入居者にとっても喜ばしいことです。反面、既存のオーナーさんにとっては強力なライバル物件の出現というマイナスにつながります。

新築物件の供給により、既存物件の価値は相対的に下がることは明らかであり、何の対策も取らなければ入居者の確保が難しくなるのは明らかです。もし、無料インターネットなどの入居者ニーズの高い設備の導入、入居者募集方法の見直し、リノベーションによる物件の再生など、積極的な対策が必要になるのです。

入居者ニーズの高い設備については、下記で紹介していますので参考にして頂ければと思います。

・成功する賃貸経営の鍵!入居者ニーズベスト15

ライバル物件が増えている今、受け身の賃貸住宅経営から、知恵と工夫を盛り込んだ攻めの経営に切り替える良い時期なのではないでしょうか。
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