MRの転職

営業力だけじゃない! MRに向いている人、いない人(2ページ目)

MRは高い専門性を身に付けられる上に給与水準も高く、病気で苦しむ人の役に立てる社会的貢献度の高い仕事です。一方で医薬品という「生命関連製品」を扱うため異業種の営業とは異なる面も多く、「向き・不向き」は営業力だけでは判断できない仕事でもあります。

高橋 俊夫

執筆者:高橋 俊夫

MRの転職ガイド


勉強嫌いな人にMRは務まらない

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MRには絶え間ない勉強が求められる

営業職として活躍してきた人の中には「机の前に座っているのは苦手」という人も少なくないかもしれません。でも製薬業界では毎年12月にMR認定試験という業界内の資格試験があり、その試験に合格するためにMRになった最初の3ヶ月間は研修漬けの毎日です。

その後も12月の試験合格まで勉強は続きます。さらに試験合格後も5年に1度の資格更新のために毎月1回の「継続教育」の受講は必須。仕事の上でもドクターのニーズに応じた情報提供を行っていくためには常に勉強が欠かせません。

いくら自分は営業に向いていると感じていても、こうした絶え間ない勉強に耐える覚悟を持てない人はMRとして活躍することは難しいと言えます。

人間関係頼みの営業力では通用しない時代

MRを取り囲む環境は特にここ数年で大きく変化しています。従来は薬の選択権は一人ひとりのドクターにあったためMRはドクターだけをターゲットに活動すれば足りていました。ところが急速に普及してきたジェネリック医薬品は個々のドクターの意向ではなく医療機関の判断として採用が決まってしまうため、従来の手法が通用しない場面も増えてきました。

以前はドクターに会うのにアポは不要、ドクターに会い易い場所や時間帯を狙ってMRは訪問してきました。ところが最近はMRがドクターを訪問できる曜日や時間帯を厳しく制限する医療機関も増え、中には事前にアポイントメントをとらないと会ってもらえないところさえ出てきました。

これまでも医療用医薬品業界では「医療用医薬品プロモーションコード」や「公正競争規約」といった業界の厳しい自主規制ルールにより、MRは制約の多い中で工夫をしながら活動してきました。それがこうした環境変化に晒されて、いっそう状況に応じた工夫が必要になってきました。いくら異業種で営業実績をあげていても、それが人間関係頼みの営業スタイルであれば、こうした環境変化の中でMRとしては通用しません。これからは難しい状況下でも工夫しながら営業成果をあげられる人こそがMRとして活躍できる時代なのです。

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