松阪牛の一番美味しい料理法はやっぱり「すき焼き」
すき焼き鍋定食(ランチ)
身近な友だちに松阪肉をどうやって食べたいかを聞いてみましたら、「すき焼き」という回答が多かったです。もちろん、「ステーキ」も「焼き肉」も美味しいのですが、「すき焼き」がダントツの人気でした。松阪で「すき焼き」というと、割り下を使わず上白糖とお醤油で味付けをし、生卵をからめていただきます。甘めのものが好まれるのは、脂肪の持つ「くどさ」が抜けるから。松阪肉に関しては、赤身も噛めば噛むほど味わいがあり、特に外国のお客様には人気があります。
平成27年2月には、松阪牛協議会会長の山中市長と協議会関係者ら6人がアメリカ ニューヨークで「特産松阪牛」のPR・ニーズ調査、また現地バイヤー等との個別面談・メディアへのプレゼンテーションを行ってきました。そして3月には、米国から三重県のブランド牛の輸出促進を図るために招へいされたバイヤーの方々が松阪市役所を表敬訪問と市内の精肉店や松阪牛肥育農家を視察され、松阪牛の魅力を存分に味わっていただきました。いよいよ世界の松阪牛への第一歩です。
「ロマンとそろばん」と老舗の力
元松阪市立歴史民俗資料館館長であった田畑美穂氏は松阪の魅力を「ロマンとそろばん」という言葉で表現したそうです。松阪は国学者の本居宣長を育て、三井家をはじめとする多くの豪商を生んだ街です。松阪の界隈を歩いて風景を見てから、美味しい松阪牛を食べていただく。松坂城などの歴史のロマンを感じてから、美味しいすき焼きを食べる。魅力的な旅のひとときですね。一人前7365円(税・奉仕料込)からでいただくことができます。
今回松阪牛について取材をさせていただきましたのは、創業明治三十五年という老舗、牛銀本店です。牛銀本店では仲居さんが目の前ですき焼きを作ってくれます。仲居さんから松阪の話を聴きながら、肉質にあった味付けやお客様の好みに応じた料理を堪能できるわけです。実はニューヨークのバイヤーの方たちが召し上がったのは、牛銀本店のすき焼きなのです。
牛銀本店の小林甲児社長
牛銀本店の小林社長は「熟成の美味しさを正しく伝えたい」と語ってくれました。肉はすぐ食べることはなく、ある程度寝かさなければいけません。牛によって性格が違うように、肉にも性格があり、熟成の期間が違うのだそう。職人が肉に包丁を入れた瞬間に、違いがはっきりわかると話してくれました。
普通の肉は4~5日の熟成期間だそうですが、牛銀本店では1~2週間熟成させているそうです。熟成はまさしく職人さんの腕の見せ所であり、老舗ならではの技と言えるでしょう。美味しい松阪肉、ぜひ三重県まで食べに来てくださいね。
創業明治三十五年の牛銀本店です。
牛銀本店ホームページ http://www.gyugin-honten.co.jp/