強烈な印象を残す学園サスペンス
『悪の教典』(2012年)爽やかな好感度の高い高校教師・蓮見(伊藤英明)だったけれど、実は彼の裏の顔は無情なサイコパス。彼はささいなミスをきっかけに本性を露わにしていく……。
学校で生徒を次々と地獄へ突き落していく蓮見の残虐さ。嬉々として人殺しをしていく蓮見の背景を描きつつ、フィクションでは済まされない空恐ろしさも感じます。それは現実に銃乱射事件が起こったり、未成年が恐ろしい殺人事件を起こしたりする現実があるからかもしれない。この映画のバイオレンスはシャレにならない恐怖が潜んでいます。
『告白』(2010年度作品)
ある中学校の1年の担任教師・森口(松たか子)は、学校のプールで事故死した愛娘は事故ではなく、殺されたと語り始める。そして犯人はこのクラスにいる!と。
湊かなえのベストセラー作品を鬼才・中島哲也監督が手掛けて大ヒットした学園サスペンス。教師と生徒がお互いぶつかり合いながらも壊れていく様が恐ろしい。人間の嫌な部分だけを抽出したような物語は悪寒が走るけれども、釘づけにさせるパワーを秘めています。映像は斬新なのに、生徒たちの演技はドキュメンタリーのような生々しさを感じさせ、その気味の悪さが、この映画が成功した秘密でしょう。
監督:中島哲也 出演:松たか子、木村佳乃、岡田将生、橋本愛
>次は不気味な学園を描いたサスペンスです。あの有名サスペンスも!