論客に囲まれながら懸命に正論を問う
鷲尾豊（中島裕翔 ／ 『デート ～恋とはどんなものかしら～』）
今クール大注目の古沢良太脚本の『デート～恋とはどんなものかしら～』に登場する鷲尾豊は、いつの間にか主人公藪下依子（杏）に恋をするものの、空回り続きでトホホの連続です。究極の文系男子 谷口功（長谷川博己） と完全無欠の理系女子依子のパワフルな論戦と正論っぽさに埋もれそうですが、その2人に対し「そんなの間違ってる！」と挑む鷲尾豊の誠実な言葉もまた的を得ていて「なるほど」と熱くなってしまいます。視聴者も様々に感じ考えさせされる。それが作品の魅力となっています。
こんなにカッコイイ鷲尾クンがなぜ 人生に苦戦しているのか、なぜ そんなに頭を抱えてばかりなのか。何よりなぜ モテていないのか。その何ごともうまくいかない感じが歯がゆくもあり、なんだかとっても素敵なのです。依子の幸せを純粋に願う鷲尾クン。彼の幸せを純粋に願う視聴者。その優しい関係も作品の魅力と言えそうです。
誰よりも三木先生を愛す
沢地君江（小池栄子 ／ 『リーガルハイ』）
主人公古美門研介（堺雅人）の永遠のライバルである弁護士三木長一郎（生瀬勝久）の妖艶な秘書が沢地君江（小池栄子）です。「三木先生っ！」と艶のある声でキリッと呼ぶ演技に、沢地君江のすべてが濃縮されている気がします。第2期に登場した ”人たらし “と呼ばれる混じりっ気なしの善人（のようだった）羽生晴樹（岡田将生）になびかなったのは古美門研介と沢地君江のただ2人。芯の強さを感じます。
常に美しく常に冷静で感情に流されず、しかも格闘技にも長けている憧れの女性。ミニスカートとハイヒールをピシッと着こなし、颯爽と歩く姿にまた出会いたいと思います。
