みずみずしい新緑のハンノキ林~今や貴重な自然
道を下りたら、木道へ。左手に高くそびえる木は、ハンノキです。春なら、みずみずしい緑の若芽をまとっていることでしょう。「畔の木」と書き、昔はよく田んぼの畔(あぜ)に植えられました。まっすぐな幹で、2本の木の枝から枝へ横棒を渡し、刈った稲をかけて乾かす「はさかけ」が行われた木です。近年開発が進み、次第に貴重な環境になってきた湿地に生えるハンノキ。その林が、ここでは大切に保全されています。
夫婦池 ~萌木色の山と池、ヤマザクラの春色ハーモニー
目の前に、夫婦池が広がります。春には萌木色の山々にヤマザクラの花が美しく咲き、淡くやさしい、春色に染められた水辺の光景。上の池・下の池と、2つの池が並ぶ夫婦池は、かつての田んぼ用の水のため池跡。近年、水辺を散策できる公園として整備されました。5月には、藤棚や山の斜面に咲くフジの花も楽しめます。
ログハウス風のパークセンターに到着。トイレの利用ができます。駐車場もありますが、身障者スペースを含めて4台分。バスでのアクセスがおすすめです。
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■夫婦池公園パークセンター
TEL0467-38-1183
開園時間 8:30~17:15
休園日 12/29~翌年1/3
鎌倉市公園協会ホームページ:http://kamakura-park.com/profile/index.html
パークセンター裏の池のほとりを歩き、2つの池の間の、橋のような道を通っていきましょう。のびやかなのんびり草地にはベンチもあり、お弁当を広げるのにもってこいの場所。背後の山からしみ出した「しぼり水」が絶えず流れ出る、水源もあります。
山際には、太平洋戦争のときに使われた防空壕跡という洞穴も。池の水面近くに降りられるデッキに立てば、水面近くまで花いっぱいの枝を広げる、サクラを愛でることもできます。