本体は円筒状で、ファインダーやディスプレイを持たず、スマートフォンで撮影データを確認するスタイルのカメラです。同じ方式では、ソニー株式会社よりリリースされているレンズスタイルカメラ「QXシリーズ」がありますが、「オリンパス AIR A01」は、オープンプラットフォームカメラという新しいコンセプトを持つ製品です。
オープンプラットフォームとは
オープンプラットフォームカメラとは、本来メーカー毎にクローズドになっているカメラのシステムをオープンにすることで、「レンズ」「アクセサリー」「アプリ」をサードパーティーのデベロッパーやクリエイター、ユーザーがハックできる仕組みです。プロジェクト「OPC Hack & Make Project」が発足されており、オリンパスAIRをコントロールするSDK(ソフトウェア開発キット)や、3Dデータからアクセサリー制作の環境づくりが行われています。
つまり、メーカーから与えられた機能や周辺機器を利用するだけではなく、ユーザーサイドにて、積極的に活用できる仕組みになっています。具体的な製品は、まだ登場していませんが、展示会などでは、3Dプリンターで制作したいろいろな周辺機器が参考展示されており、また、カメラアプリといろいろな連携が想定されています。
「オリンパスAIR A01」は、円筒型の新しいスタイルのカメラではありますが、それ以上に、新しいユーザー体験ができる可能性のある製品となっています。
スペック
レンズマウントは、マイクロフォーサーズとなっており、オリンパスのOMシリーズやPENシリーズで利用しているレンズが使用可能です。また、他社製のマイクロフォーサーズレンズも利用できます。カメラ部有効画素数1605万画素、総画素数 約1720万画素/1.33 (4:3)となっており、ミラーレス一眼と比較しても十分な性能です。静止画記録サイズは4608 x 3456、シャッター速度は1/16000から4秒、動画フルHD対応、重さが本体のみで約146g、micro SDメモリーカード(SDHC、SDXC、UHS-I対応)使用、内蔵式リチウムイオン電池(交換不可、撮影可能枚数320枚)となっています。
そして、最大の特徴であるスマートフォンの連携に関しては、Wi-Fi(IEEE 802.11b/g/n)とbluetooth (Bluetooth Smart)を内蔵しており、iOSとAndroid OSに対応した専用アプリにて行います。
スマートフォン連携アプリ
アプリは以下の8種類が用意されており、iOSとAndroid OSとの連携が可能です。撮影は、本体のシャッターボタン、アプリのシャッターボタンのどちらでも撮影が可能です。- OA.Central:ライブビュー撮影とOA.Viewerの起動
- OA.Viewer:撮影データの閲覧
- OA.ArtFilter:14種類のアートフィルターと9種類のアートエフェクト
- OA.ColorCreator:色彩、再度、明るさをコントロール
- OA.PhotoStory:写真を組み合わせて作品化
- OA.ModeDial:シャッター、絞りなどマニュアル操作
- OA.Clips:ショートムービー作成
- OA.Genius:一回の撮影え6種類の写真を作成
製品写真
「オリンパスAIR A01」を写真でご紹介します。発売前の参考機種となりますので、製品版と違う可能性があります。ご了承ください。作例
オリンパスM.ZUIKO DIGITAL 14-42mm EZにて撮影例。これだけ小型のシステムにて、マイクロフォーサーズのレンズが利用できるメリットは大きく感じます。また、スマートフォンとの連携も楽しく、日常的に活用できるカメラとなっています。「オリンパス AIR A01」を是非ご活用ください。