海外旅行の準備・最新情報/海外旅行準備

これだけは調べよう!海外旅行の事前準備の鉄則3か条(3ページ目)

便利になった海外旅行。さらにインターネットの発達で自宅にいながら世界中のホテルや交通機関の予約ができるまでになりました。でもつい勘違いしてしまいそうですが、便利になったからといって準備でやるべきことが変わったわけではありませんし、渡航中の危険がへったわけでもありません。海外旅行準備のきほんの「き」を今一度確認しておきましょう。

中原 健一郎

執筆者:中原 健一郎

海外旅行ガイド


その3 渡航先の衛生状態や風土病をチェックしましょう!

アフリカの風土病、マラリアの初期症状は風邪と間違えやすい

アフリカの風土病、マラリアの初期症状は風邪と間違えやすい

例えば、マラリアの知識もなくアフリカに行く人がいますが、自殺行為としか言いようがありません。マラリアの初期症状は風邪に良く似ていますが、ここですぐに感染を疑って医療機関を受診できるかどうかが生死を分けます。すぐに治療すれば、ほぼ治すことができます。現地の医師は日本の医師よりずっとマラリアの治療に慣れています。

そして何よりも予防が大切。あらかじめ予備知識があるのとないのでは文字通り天と地の差がついてしまいます(知識のない人が天ですが…)。

 

洗濯物にハエが卵を…!

洗濯物にハエが卵を…!

地域にもよりますが、アフリカでは洗濯物を外に干すのは禁物ってご存知でしたか?! ハエが洗濯物に卵を産みつけ、孵化した幼虫が人間の皮膚を食い破って皮膚の中で成長してしまう蠅蛆症(ようそしょう、ハエウジしょう)と呼ばれる病気?があるからです。外に干したらくれぐれもアイロンがけをしっかりと…

 

東南アジアではよく火の通った食べ物を

東南アジアではよく火の通った食べ物を

もっと一般的なところでは、東南アジアでは水はそのままでは飲めないということは広く知られています。もちろん、飲み物に入っている氷も要注意ということになります。食べ物は良く火の通ったものを。A型肝炎などへの感染を予防するためです。

挙げたらキリがありませんね。ただ、最近は日本にはないはずの感染症が日本で発生して社会問題になりましたので、少し実感を持っていただける方も多いのではないでしょうか。2014年の春に発生した、「殺人ダニ」による感染症はオーストリアや東欧の方では以前から有名な風土病でしたし、デング熱はそれこそ南アジア地域では「おなじみ」の病気です。

いずれも、草むらや芝生に入らない、蚊に刺されないといった予備知識の有無が重要であることに変わりはありません。

日本は衛生状況に関しても世界最先進国の一つです。水や食べ物も安心して口にすることができますし、命を脅かすような風土病に悩まされることもまずありません。でも、これって言葉には語弊があるかもしれませんが、「異常」なことだと言ってよいと思います。

有史以来、人類はつい近年まで常に死と隣り合わせに生きてきました。天然痘やペストなどの大禍を克服し始めたのはここ数十年の話だといえば、年配の方には実感を持ってご理解いただけると思います。しかもその恩恵に属しているのは日本など一部の先進国民だけです。海外へ出るということはそういう「あたりまえ」の自然の世界に戻ることだといったら言い過ぎでしょうか。

検疫所ホームページの地域別情報はこちらへ!


少しの心構えと下準備で旅行はグンと変わります。自分だけは大丈夫だろうと思いたい気持ちに負けないでくださいね。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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