温泉に入ると税金が返ってくる?

「温泉に入ると税金が返ってくる制度?」

実は、こんな方法があることをご存じでしょうか?

確定申告の際、医療費控除として病院の受診など、医療にかかった費用を所得から差し引くことができる、つまりその分税金が安くなることは、多くの方がご存じのことでしょう。しかし、現時点では温泉療養は日本では健康保険の適応とはなっておらず、病院では医療として提供されていないのが現実です。

では、今回なぜ「温泉で税金を安くする」方法をお勧めするのか? それは、国の正式な方法にもかかわらず、この方法はまだほとんどの人に知られていないからです。現時点でこの制度を利用している人はごくわずかに過ぎません。

では、いったいどのようにすれば温泉に入って税金が安くなるのでしょうか?

温泉療養を「医療費」として認めてもらう

厚生労働省の制度を利用すると、温泉施設の利用料や往復交通費が医療費として認められ、他の医療機関で支払った医療費と同様に医療費控除の対象として確定申告をすることができます。

ただ、温泉療養を税制上、医療費として認めてもらう訳ですから、単なる温泉旅行で、という訳にはいきません。この制度の対象はどこの温泉施設でもいい訳ではなく、専門スタッフが勤務し「温泉利用型健康増進施設」として国の認定を受けている施設を利用することや一定の手続きが必要になります。

温泉利用型健康増進施設とは?

では、この医療費控除になる温泉利用型健康増進施設とはどのような施設なのでしょうか?
温泉利用型健康増進施設の例

温泉利用型健康増進施設の例(提供:えのすぱ)



これは、一定の基準を満たして、厚生労働大臣に認定された温泉施設です。温泉を用いた様々な種類の浴槽、例えば気泡浴や打たせ湯、サウナの他、運動設備などを備えた施設なのですが、堅苦しいものではなく、スパにスポーツジムが併設されたおしゃれな施設、と言うとイメージしやすいかもしれません。

ハード面だけではなく、専門スタッフが在籍していることも施設認定される基準の一つです。温泉療養に詳しい知識をもつ「温泉利用指導者」、運動に専門的な知識のある「健康運動指導士」が在籍しています。また温泉医療に詳しい「温泉療法医」と提携していることも特徴です。これらの公的資格をもつ専門家により正しく効果的な温泉療養が可能な施設です。

安心して適切な温泉療養を受けられる施設として高い基準が求められる温泉利用型健康増進施設ですが、現在全国20か所あります。

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認定施設一覧(外部リンク)

施設に求められるクオリティーが高い分、施設の数が増えてこなかったということも、この医療費控除の制度の利用の低さにつながっているのかもしれません。

では、この制度の具体的な利用方法・手順は?

特に難しいことはありません。

STEP1:お目当ての施設が見つかったら、直接施設に連絡してみましょう。その際「医療費控除を受けたい」とお伝えください。

STEP2:温泉療養を始める前に施設の専門スタッフや温泉療法医が、どのようにあなたが温泉療養をしたらよいのか、あなたにあった入浴プログラムを作ってくれます。例えば、メタボや血圧、といったあなたの気になる症状、改善したいことを伝えてください。このとき温泉療法医から「温泉療養指示書」が発行されます。

STEP3:「温泉療養指示書」に従って、施設で温泉療養を楽しみましょう。あなたに合わせたオーダーメードのプログラムですので、あなたの気になる症状に効果的な入浴法です。施設の専門スタッフが適切な入浴法をアドバイスしてくれます。

STEP4:温泉療養が終わったら「領収証」と「温泉療養証明書」をもらいましょう。
確定申告の時、他の医療機関の領収書と合わせて、往復の交通費と共に医療費控除を受けましょう。

利用にあたっての注意点は?

この制度を利用するにあたって、1点注意することがあります。それは、1か月間におおよそ7日以上の施設利用が必要になります。

なぜ、7日も利用しなければならないのか?

なぜ7日も利用しなければならないのでしょうか?

それは、医学的な理由もあります。温泉療養は、古くで言えば「湯治」です。湯治は昔から日本で伝統的に行われていた温泉療養で、1週間以上温泉地に滞在して温泉を利用するという方法です。この湯治に関する医学的な研究もなされていて、1週間の温泉入浴を続けると、人間の体は本来の正常な状態に回復していくことが観察されています。例えば異常だったホルモン値が正常になっていくといったことが報告されています。

こういったことは1泊2日の温泉旅行では確認できません。ですので、本格的な温泉の効果を得るために1つの目安として1か月に7日以上の温泉利用が目安になっています。とはいえ、忙しい現代人ですので、連続7日間ではなく、週末湯治として何回かに分けて利用するということでもいいのかもしれません。施設によっては会員制クラブシステムを採用しているところもあります。

節税だけではない、健康によい影響をもたらす現代版湯治。この制度を活用し、賢く節税しつつ、もっと健康になりましょう。


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