世界から健康食として注目される和食

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「和食シンポジウム」では、平安時代の儀礼的な料理形式である有職料理を初め、日本食の歴史も展示されていました。

農林水産省が主催となり、約1カ月にわたって日本の食文化を国内外に紹介している「和食道」。1月31日には「和食シンポジウム」が開催され、国内外にむけて「和食」の魅力がアピールされました。

当日はいくつかの会場でセミナーが実施され、健康というテーマでは「健康の秘密を解き明かす~伝統の知恵と発展~」のセッションが開かれました。

京都大学農学研究科の伏木亨教授をモデレーターに、「祇園さゝ木」店主・佐々木浩さん、マンダリンオリエンタルホテル パリ「シュール・ムジュール・パー・ティエリー・マルクス」シェフ・ティエリー・マルクスさんをゲストにトークセッションが行われました。

冒頭に伏木教授が、世界に認知されている和食の特長として「健康的」という点を挙げ、それを具体的に解説されました。また料亭の料理を科学的に分析するため、カロリーや食材の品種を算出していました。

コース料理では、先付からお造り、鯛の潮汁、蕪蒸し、きのこのおろし和え、甘鯛酒焼き、ご飯替り、漬物、水物(安納芋)など、食材としては83品目が使用され、それぞれ使用された重量から計算するとカロリーは790kcalでした。

料亭の料理ですから、日常の食事とは異なり相当なご馳走ですが、満足感と低カロリーを両立させていることに改めて驚いたと話されました。

和食ならではの「旨味」は「UMAMI」として世界で通じる言葉になっています。欧米の料理は肉や骨、香味野菜などの食材をじっくり煮込んでスープを作るのに対し、日本は昆布と鰹節でさっと煮るというシンプルな調理で雑味をいれないところに旨みのある出汁を取ること。

その食文化の違いの背景には、日本は自然への恩恵を感じとる文化があり、素材の味を生かすことや、自然を大切にするというスピリットを、料理にも盛り込んでいること。海外は足し算の料理、日本は引き算の料理と言われる所以であると解説されました。

その他のセミナーでも、海外のゲストパネラーたちの発言から、「和食には美しい自然の姿が盛り込まれている」ことに関心が高く、海外のシェフたちもインスパイアされていることが伝わってきました。