カスタニエンライス(栗ごはん)
オーストリア料理の老舗レストランでしか見かけないカスタニエンライス
このカスタニエンライスはオーソドックスなオーストリア料理のレストランでしか見かけられない伝統的なディッシュ。日本語に直訳すると「栗ごはん」となりますが、栗をライスに見立てた、れっきとしたデザートメニューです。一般的にはチョコレートソース、パウダーシュガーに季節のフルーツや砕いたピスタチオの実などがトッピングされており、泡立てた生クリームと和えられたマロン部分はほのかにリキュールの味と香りがする絶品デザートです。日本ではなかなか目にしないオーストリア特有のデザートですので、もし見つけたらぜひ食べてみることをお勧めします!
ガチョウ料理の付け合わせ
栗のもつ自然な甘さが、塩味の効いたガチョウ料理をさらに美味しく引きたてる
オーストリアでは11月11日に大々的にガチョウのコンフィが食べられることは以前の記事でお伝えしましたが、このガチョウ料理にもマロンが付け合わせとして頻繁に姿を見せます。上写真では、マロンのキャラメリーゼがガチョウに添えられています。その他で意表を突かれたのは、ウィーンの老舗カフェ・オバラーでガチョウのコンフィの付け合わせに出てくるジャガイモのクネーデル(お団子)。ひと口いただくと、中から美味しい自家製のマロンペーストが出てくるのは、さすがスイーツに特化したカフェのなせる業といっていいでしょう。いずれも10月後半~11月後半に季節限定で登場します。
(参照記事
「オーストリアの秘伝レシピ!ガチョウのコンフィ」)
マローニトルテ(マロンケーキ)
オーストリアのマロンケーキはモンブランのみに留まらず、伝統的なものから創作性に富んだものまで、じつに多くの種類がみられる
マローニトルテやマローニシュニッテ(※)などは、いずれも栗をふんだんに用いたマロンケーキを指し、この中にはいわゆる”モンブラン”も含まれます。栗には美味しい用途が数あれど、やはり一番の醍醐味は何といってもマロンケーキではないでしょうか。しかもこだわりのオーストリアのスイーツ店などでは、1店舗で2種類から3種類ものコンセプトの違うマロンケーキを展開していることが珍しくないので、ケーキのショーケースを前に迷ってしまうこと間違いなしです。
※「トルテ」は丸いホールケーキを放射線状に切ったもの、「シュニッテ」は四角く焼き上げたケーキを切り分けたもので、いずれも形状を表します。
お勧めのマロンクリームスープのレシピはこちら!