ウィーンのスペイン乗馬学校とは

馬のジャンプ技

馬と騎手が心技一体となって完成するスペクタクルな技©Spanische Hofreitschule/Rene van Bakel

ウィーンではダンスと言えばワルツ。しかし、このクラシカルな街には、ワルツを踊る白馬がいるのもご存知でしょうか。というのも、ウィーンには「スペイン乗馬学校」と呼ばれる世界最古の馬術学校があり、ホフブルク王宮内の室内馬場では、当時から連綿と引き継がれる白馬たちの伝統的なショーが開催されているのです。音楽に合わせて華麗なステップを踏む馬の供覧は古典馬術の最高峰といわれ、現在も世界各国からの観光客でひきも切らぬ賑わいを見せています。

スペイン乗馬学校の歴史

屋内の調練場

これほど美しいバロック様式の屋内馬場で高等馬術が見られるのも、ウィーンならでは©Spanische Hofreitschule/Stefan Seeling

このスペイン乗馬学校が誕生したのは、今から450年前の1565年、ハプスブルク皇帝マクシミリアン2世の治世のこと。スペインの流れを汲む馬を使用したことから、この学校名が付きました。スペイン乗馬学校は長きにわたり、貴族の子弟たちが馬術を学ぶ場でありましたが、現在ではルネッサンス期に生み出されたトラディショナルな古典馬術をいまに伝える、世界唯一の貴重な施設となっています。

また、2015年は創立450周年に当たることから、スペインのエレーナ王女と騎手たちをゲストとして招いたガラ公演や、スペイン乗馬学校主催の夏の舞踏会なども開催されました。

純白のリピツァーナー馬

ショーで用いられているリピツァーナー馬は、スペイン、アラブ、イタリア発祥の馬種を複雑に交配させたものです。頭がよく、強靭な体をもつことから、クラシックな馬術競技に最適ですが、16~18世紀当時は軍馬としても重宝されていました。生まれたときは体毛が茶色であるものの、成長と共に色素が抜け、やがて輝くような純白の毛並みを持つようになるのが特徴です。スペイン乗馬学校では、ショーに登場するすべての馬を、この高貴なリピツァーナー種で揃えていることで有名となっています。

次は、白馬のショーについて見ていきましょう!