世界一小さな葡萄畑
スイスワインとチーズの組み合わせが絶品
この葡萄畑の最初のオーナーは、フランスの俳優、ジャン・ルイ・バロー。バローは贋金をつくり、貧民に配っていた民衆の英雄的存在、「ファリネ」の役を演じ、その破天荒な生き方に共鳴しました。そしてファリネが逃亡生活を送った場所がサイヨン村だったのです。
ファリネ没後100周年にあたる1980年にバローにより、ワインを愛したファリネを偲んで「平和の葡萄園」が作られました。バローの死後、社会奉仕活動に熱心な神父が受け継ぎ、2000年からチベットのダライ・ラマ法王がこの葡萄畑の所有者になっています。
ここでは世界の著名人たちが訪れ、農作業を行います。俳優のロジャー・ムーア、ジェーン・バーキン、F1ドライバーのミハエル・シューマッハ、モナコのキャロライン王女、スイスの画家ハンス・エルニ、フランスの人権活動家でミッテラン元大統領夫人のダニエル・ミッテラン、アメリカ合衆国の声楽家バーバラ・ヘンドリックスなど、著名人のリストは200人近くを数えます。
このから収穫される葡萄は、周辺地域の葡萄と合わせてワインが作られ、その売上金は恵まれない子供への寄付など、さまざまな社会奉仕活動に生かされています。
スイスワイン~注文のしかた
ヴェレー州では、シャスラをファンダンと呼ぶ
スイスのワイン比較的早く飲める樹種が多く、白は出来てから1~2年、赤は2~3年の間に飲みます。年代の古さを気にする必要はありません。
一定のレベル以上のレストランでは、食事のメニューとは別にワインリストを用意しています。いざワインを頼もうとリストを持ってきてもらいますが、その分厚さに圧倒されることがあります。中のページを繰っても、ドイツ語やフランス語でワインの銘柄が延々と記載され、相当のワイン通でもない限り簡単ではありません。
フルーティーな味わいのハイダ(ヴァレー州)
・ドイツ語 白ワイン Weisswein / 赤ワイン Rotwein
・フランス語 白ワイン vin blanc / 赤ワイン vin rouge
フランスやイタリアなど、国外からのワインもリストに載っていることが多いので、スイスワインを飲みたい場合は候補から外します。
それでも種類が多すぎて選択に困る場合は、白はファンダン Fendent、赤はドール Dole を選べば、比較的リーゾナブルでスイスを代表するワインを飲むことができます。またはお店のスタッフに白または赤、辛口または甘口など希望を伝え、いくつか候補を上げてもらう方法もあります。
スイスのレストランでは、通常オープンワインを用意しています。少人数でボトル1本は多すぎるけど、グラス1杯だと足りないかも、という場合は、2デシリットル、3デシリットルという具合に分量に応じた大小のカラフが出てきます。
スイスワイン~日本での入手方法
赤を代表する品種が、ピノ・ノワール