しっとりとした風情が残る観音裏へ
にぎやかな浅草駅周辺・仲見世などとは対照的に、しっとりとした風情が残るのが、浅草寺の北側、「観音裏」と呼ばれるエリア。午後は、こちらのほうへ歩を進めていきます。ペリーが来航した嘉永6(1853)年に開園した(当初は植物園)、日本最古の歴史をもつ遊園地『花やしき』の脇を通って、浅草寺の裏手から言問通りを渡ります。
しっとりとした風情が残る奥浅草
路地を1本入ると、所々に料亭などがある、先ほどまでとは別天地のような静かな世界が広がります。ちなみに、浅草は「東京六花街」のひとつ。
井上さんによると、この先に、美味しい、かりんとう屋さんがあるとのことなので、行ってみることに。
かりんとう専門店『小桜』
お店の名前は、『小桜』さん。もとは、老舗料亭『福し満』の手土産として、「日持ちのするものを」と生まれたのが、こちらのかりんとう。約60年の歴史があり、平成元年から店頭販売をはじめたそうです。
細口のかりんとう「ゆめじ」
店内には、様々なかりんとうが並んでいますが、『小桜』を代表するのが、「ゆめじ」という細口のかりんとう。甘さ控えめで、ほんのり胡麻風味の上品な味わい。
包み紙のデザインもかわいらしい
緑色は青のり、ピンク色はパプリカで色をつけているそうで、見た目もかわいらしく、お土産にピッタリの一品です。
ちなみに、『小桜』のかりんとうは、銀座の『たちばな』、『湯島花月』と並んで、「東京三大かりんとう」に数えられています。
■かりんとう 小桜 (株式会社 福し満)
住所:台東区浅草4-14-10
TEL:03-5603-5390
営業時間:10:00~17:30
定休日:日曜日
地図 → 食べログ
もう少し、足を伸ばして
せっかくの浅草散歩、もう少し歩いてみたいという人は、『待乳山聖天(まつちやましょうでん)』や、「招き猫」発祥の地として知られる『今戸神社』まで、足を伸ばしてみると良いかもしれません。作家・池波 正太郎は、待乳山聖天の近くの生まれ
「招き猫」発祥の地として知られる『今戸神社』
特に『今戸神社』は、縁結びにご利益があるということで、大変な人気スポットになっています。
浅草の魅力をお聞きしました
最後に、井上さんに浅草の魅力をお聞きしました。「私が一番好きなのは、やはり六区のあたり。今のように情報化されていない当時の若者たちが、上野駅に降り立ち、浅草にやってきて、どれほど胸をときめかせたことか。想像すると、楽しくなりますね。」
また、浅草のちょっと変わった楽しみ方も教えてもらいました。
お店のシャッターに描かれた絵
「浅草の商店街を歩くときは、お店のシャッターにも注目してみてください。歌舞伎などを題材にした絵が描かれているお店がとても多いことに驚かれると思います。浅草の人たちの地元を愛する気持ちが伝わってきますよね? 早朝や閉店後に商店街を歩いて、”シャッターめぐり”なんていうのも楽しいと思いますよ。」
浅草の魅力は、とてもここに書ききれるものではありませんが、その一端に触れることができたプチ日帰り旅行、次の休日プランの候補にしてみてはどうでしょうか。
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■えびす屋雷門
住所:台東区浅草1-20-4 イーストビル3F
TEL:03-3847-4443
ホームページ:http://ebisuya.com/branch/kaminarimon/
料金:
1区間(12~13分 2名):4000円
1時間(2名):17500円