睡眠指導の取り組みはたった1割

アスリートX良眠

良い睡眠は、アスリートにとって欠かせません

2014年11月に味の素株式会社が、「アスリートの睡眠・栄養等に関するコンディショニング」についてのアンケート調査を行いました。対象は、日本臨床スポーツ医学会に参加した医師や医療従事者、コーチ、トレーナーなど234名です。

アスリートのコンディショニングの一環として、睡眠の重要性について質問したところ、「良く知っている」が13%、「知っている」が25%、「だいたい知っている」が14%でした。全体の半分以上の人が、アスリートにとって睡眠の大切さを理解していることが分かります。

ところが、睡眠指導の取り組みについては、 「既に取り入れている」が6%、「取り入れ始めている」が4%で、両者を合わせてもわずか1割でした。栄養指導では、「既に取り入れている」が18%、「取り入れ始めている」が21%で、両者を合わせると約4割ですから、栄養指導に比べて睡眠指導が、とても遅れていることが分かります。

一方で、睡眠指導について「取り入れたいと思っている」が45%、「今後検討する可能性がある」は32%でした。睡眠について関心があるけれど、なかなか取り組みにくいというのが実情のようです。

睡眠力を高めるには

スイミングチーム

競泳日本代表選手団も、積極的に睡眠を改善しています

アスリートの競技力を高めるためには、トレーニングが最も大切です。そして、そのトレーニングを支える土台として、休養と栄養があります。

日本オリンピック委員会(JOC)では、トレーニングの効率を高めるため、休養と栄養のコンディショニングをしっかり行うように、指導しています。

寝ついてからの約3時間に現れる深いノンレム睡眠(=脳の眠り)のときに、成長ホルモンが多量に分泌されます。成長ホルモンは、子どもでは成長を促し、大人では傷ついた細胞のメンテナンスを進めてくれます。逆に、質の良い睡眠が十分な時間とれないと、成長ホルモンの分泌が減って、疲労の回復や競技力の向上が遅れます。

私たちの体温は、1日のうちで1~1.5度ほど上下します。夕方から夜に体温が最も高くなり、そのあとだんだん下がってきて、早朝に最低となります。体温が高い時間帯はパフォーマンスも高くなるので、運動に最も適しています。体温が下がってくると眠気を覚え、次第に体が眠る体制に入ります。ですから、眠る直前や深夜に体温が上がるような激しい運動をすると、寝つきが悪くなったり睡眠の質が悪くなったりするのです。

「睡眠のゴールデンタイム」という言葉を、聞いたことがありませんか? 同じ時間、眠るにしても、午前0時より前に寝ついたときと、深夜以降に寝ついたときでは、睡眠の質が違ってきます。

睡眠には、体の眠りである「レム睡眠」と、脳の眠りである「ノンレム睡眠」の2種類があります。成長ホルモンが多く分泌される深いノンレム睡眠は、睡眠の前半に多く現れます。一方、体の筋肉がゆるむレム睡眠は、深夜から早朝に増える傾向があります。

午前0時よりも前に寝つくと、2種類の睡眠がバランスよく現れて、質の良い睡眠をとれます。しかし、夜更かしをして深夜から早朝に寝つくと、ノンレム睡眠とレム睡眠がぶつかり合って、睡眠の質が悪くなってしまいます。

睡眠を良くすることで競技力を向上させた実例を、「よく眠ると上達! スポーツが上手くなるための睡眠法」でご紹介しています。トレーニングの成果を最大限引き出すために、「理想の睡眠環境・寝室・ベッド・生活習慣」などを参考にして、生活習慣と寝室環境を整えてみてください。

【関連サイト】
いきいき健康研究所
よく眠ると上達! スポーツが上手くなるための睡眠法
がんばれ日本! 睡眠力でオリンピックをサポート


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