賃料で考えるとお手頃なのは相鉄、
高額物件目白押しはみなとみらい線
JRでは京浜東北線・根岸線、横須賀線、東海道線、私鉄では相鉄本線、京急本線、東急東横線、みなとみらい線に横浜市営地下鉄ブルーラインと複数路線が交差する横浜駅。まずはそれぞれがどんな特徴がある路線かをざっと見ていきましょう。
横浜以遠では桜木町、関内、石川町などといった横浜の中心部を通り、以降は洋光台、港南台など昭和30年代以降の団地開発に伴って作られた駅が続くため、中心部以外はどちらかと言えばファミリー向けの街になっています。シングルにとっての住みやすさを考えると、横浜中心部ということになりますが、賃料はワンルームマンションで7万円前後と横浜周辺ではやや高めです。
次に横須賀線。正式には大船駅から横須賀市の久里浜駅までを指しますが、一般には東京駅と久里浜駅間として考えてください。京浜東北線同様、品川、新橋、東京に出かけることが多い人には便利な路線です。ただ、シングルという観点で考えると横浜以遠は保土ヶ谷、戸塚、東戸塚などファミリー向けの物件が多い地域となっており、賃料は鎌倉市内を除けば6万円前後と手頃になりますが、暮らしやすさという意味では微妙なところ。各駅間に距離があるため、終電を乗り過ごすと大変な路線でもあります。
ただ、大船以遠の北鎌倉、鎌倉、逗子などのように、利便性以外に魅力がある街もあり、海の近くで暮らしたい、古都の雰囲気が好きなどといった人であれば、選ぶ楽しみがある路線といえます。
東海道本線は東京駅から神戸駅までを結ぶ長大な路線ですが、首都圏で東海道線という場合には東京駅から熱海駅間。横須賀線よりもさらに駅間が長く、かつファミリー向けの雰囲気の街が中心ですが、辻堂、茅ヶ崎など海の近くに住むにはうってつけの街もあります。
賃料の手頃さでは東京都港区にある泉岳寺駅から横浜を経由、三浦半島の浦賀駅までを結ぶ京急本線も負けてはいません。横浜駅は別として周辺の各駅の賃料はおおよそ5万円から6万円。横浜以遠だけでなく、京急川崎との間の各駅も手頃です。この路線は都営浅草線、京成線を経由して成田空港に繋がっているので、海外に行く機会が多い人には便利です。上大岡駅以遠はファミリー中心なので、その手前、弘明寺あたりまでがお勧めです。
私鉄では渋谷駅と横浜駅を結ぶ東急東横線が人気ですが、都心と横浜を結ぶ路線だけあり、賃料は他路線に比べると高め。白楽駅、妙蓮寺駅などのように一部5万円台の賃料で借りられる駅もあるにはありますが、全体としてみると6万円以上が目安になります。
もうひとつ、横浜市営地下鉄ブルーラインは東急田園都市線のあざみ野駅から横浜駅を経由、湘南台に至る路線で、横浜駅から弘明寺駅にかけては都心部を走っており、伊勢佐木長者町駅などのように一部、繁華すぎる場所もありますが、生活には便利です。ただし、風俗店が集まっていたり、治安面で不安を覚える可能性があるエリアがあるなど、場所選びは慎重にしたい沿線でもあり、特に女性は注意が必要です。
賃料の手頃さからざっくり沿線を並べてみると、相鉄本線、京急本線、横浜市営地下鉄ブルーライン、京浜東北線・根岸線、横須賀線、東海道線、東急東横線、みなとみらい線ということになります。探し始める時にはそれを意識、あとは実際の街を見ていくという段取りにすると効率的です。