鼻づまりの原因とは
つらい鼻づまり。その原因は?
もともと鼻水は、鼻が持つ免疫機構の一部であると考えられます。私たちは鼻で呼吸するごとに埃や細菌・ウィルスを空気と共に鼻内部へと取り込んでしまうのですが、鼻毛や粘膜表面がこれらの物質が体内に侵入することを防いでいます。
鼻粘膜は、吸い込んだ埃・細菌・ウィルスを鼻の穴から外に排出するために洗浄液として粘液を分泌します。また、鼻の穴に異物が侵入した時には鼻内部の血管から滲出液が染み出るようになっています。鼻の内部から発生する粘液と滲出液が合わさり、鼻水の主成分となるのです。
鼻づまりが発生しているということは鼻の中にウイルスや花粉などの異物が侵入していて、それらを洗浄して体外に排出しようと鼻水を分泌している状態であり、外部から加わるなんらかの刺激から身体を防御していることを表しているのです。
鼻水の状態と鼻づまりの原因
鼻水の状態によってある程度身体の状況を判断することも可能だと言われています。花粉症や鼻炎の鼻水は滲出液が主な材料となっており、水っぽくさらさらしていることが多く、比較的体外に排出しやすい場合が多いようです。こうした場合、鼻水は多量に出るのですが、鼻水が体外に出にくいなどの状態になることはあまりないと考えられます。一方、かぜを引くなどの細菌感染が起きた場合には透明で水っぽかった鼻水が黄色の粘性のある鼻水に変わり、直接的な鼻づまりの原因となります。
また、こうした鼻内部への細菌の感染は副鼻腔炎を引き起こすことがあります。副鼻腔は鼻腔の周囲に存在する粘膜に覆われた空洞ですが、鼻腔で起きた炎症がこの部位まで広がってしまった状態が副鼻腔炎です。さらに、炎症が長く続くことで粘性の高い鼻水が副鼻腔に長期的に蓄積された状態を蓄膿症と言い、こうなると慢性的な鼻づまりを訴えるようになります。
鼻水が原因で起こる鼻づまり以外にも鼻の軟骨の変形で起こる鼻腔の変形や、粘膜がポリープ状になったものである鼻茸(はなたけ)による鼻腔の閉塞、鼻水をかんだときのティッシュが鼻内に残ることなどが原因で発生するなども原因として考えられます。
こうしたことから、鼻づまりを改善するためにはその原因を取り除く必要があることが分かります。そのため、医療機関を受診するなどして鼻づまりの原因となっているものを明らかにすることが改善への第一歩になると考えられます。