『96時間／レクイエム』と復讐映画特集(2ページ目)

男たちの復讐譚Part2

『スリーパーズ』（1996年度作品）
若い頃のイタズラ心が引き起こした事故。それがきっかけで4人の少年は少年院へ。しかし彼らはそこで、残酷な班長（ケヴィン・ベーコン）と看守たちに地獄のような辱めを受けて彼らの心と体はズタズタに。やがて大人になった彼らは、班長と看守たちに復讐を企てるのですが……。

正直、少年たちがなぜこんな復讐劇を企てるのか理解に苦しみました。これでは人間のクズのような班長や看守と同じレベルの人間になってしまうのではないかと。奴らは許せない。だからこそちゃんと訴えればよかったのです。そもそも最初に少年たちが事故の原因を作ったわけで、無実の罪で少年院送りになったわけじゃない。ちゃんと償いはしたのかと考えましたね。見る人によって感動作になるか否かが分かれる作品です。

監督：バリー・レヴィンソン　出演：ジェイソン・パトリック、ブラッド・ピット、ロン・エルダード、ビリー・クラダップ、ロバート・デ・ニーロ、ダスティン・ホフマン、ケヴィン・ベーコンほか

『オールドボーイ』(2003年度作品)
妻と幼い子供を持った平凡な男（チェ・ミンシク）が、突然小さな部屋に監禁されてしまう。そして15年後、監禁は解かれるのですが、男は若い女性と知り合い、彼女の協力のもと、監禁した男を探すのですが……。

15年で監禁が解かれたのには理由があり、真の復讐は監禁後に待っていたという衝撃の展開に絶句！　復讐の鬼になるユ・ジテが素晴らしく、狂気にかられた男をスマートに見せるという魅惑的なヒールっぷりで目が釘付けです！　最後にすべてが明らかになったときのショックはちょっと引いてしまうほどですが、ミンシクVSジテという、この上ない贅沢なバトルは見応えがあります。ただ復讐の理由はちょっと逆恨みっぽいんですけどね。

監督：パク・チャヌク　出演：チェ・ミンシク、ユ・ジテ、カン・ヘジョン、チ・デハンほか

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