牛の乳の見分け方
牛の乳を見分けるにはこのラベルを読むしかありません。小さい文字ですががんばって読みましょう。
パッケージの横に商品表示があります。小さい文字ですが、ここを見るのです。「種類別名称」が牛の乳の種類、「殺菌」に殺菌方法が書かれています。また、保存方法や製造者の情報も一覧となって記載されています。「公正」のマークは適正な方法で殺菌・加工が行われている証明です。このマークが入っているものを買い求めるようにしましょう。
「切り欠き」は写真のパックの左上のへこみの部分。牛乳のみに切り欠きをつけることが許されています。
これは視覚障害者の方が牛乳を見つけやすくするためにつけられています。しかし、健常者にとってもこ「切り欠き」は便利です。「牛乳」だけはパッケージを持ち上げなくても見つけ出すことができます。ただし、すべての牛乳についているわけではありませんので「切り欠きがないのに牛乳だと書いてある!」などと憤慨なさいませんように。
アメリカでは低脂肪乳が人気です
アメリカでは低脂肪乳が人気です。日本と違い、価格はほぼ同一でも低脂肪乳が売れていくと言います。アメリカのスーパーでの主力商品は脂肪分0~2%程度の低脂肪乳。人気の理由は、牛乳の脂肪分には「飽和脂肪酸」が多く含まれているため、できるだけ脂肪酸取り除いた牛乳を飲むほうがよいと考えられているからです。肥満大国アメリカ、少しでも脂肪分をカットしたい気持ちは分かります。しかし、アメリカの国民の食事量は日本人の比ではありません。低脂肪乳も1ガロン(約3.8リットル)で販売されています。世帯人数の平均はアメリカが2.6人、日本が2.4人ですから、1人あたりの消費量が多いことは言わずもがなです。一方で、一般的な日本人の食事では、牛乳は1日コップ1~2杯という人がほとんどではないかと思います。
消費量が違えば、考え方も変えなければならないのは当然のことです。
ありのまま、自然のまま……
日本人でも、成長盛りの中高生男子は牛乳を1日1~2リットルくらい飲んでしまう人も珍しくありません。牛乳をたくさん飲む理由はカルシウムを摂ることで身長を伸ばしたい、これに尽きると思います。中高生時代の男子は成長も著しいため、牛乳で摂ったカロリーも成長のための材料として血肉になっていきます。しかし、肥満している場合には、カロリー等に留意する必要があります。肥満しているがカルシウムを摂りたい場合には、低脂肪乳にすることをおすすめします。しかし、一般的な日本人が飲む量は1日コップ1杯程度です。そのくらいの量であれば、嗜好に合わせて好みの牛の乳を選びましょう。「あっさりしているほうが良い」と思えば低脂肪を、濃厚な味が好きだということであれば「成分調整牛乳」のうち「濃厚牛乳」を選んでも問題ありません。
牛の乳の種類の違いが体に与える影響はさほど大きいとは思えません。むしろ、体のためには種類にこだわるよりも、牛乳や乳製品をおいしくいただいているかどうかのほうが重要だと感じます。量としては1日コップ1杯程度(約200ml)、飲んでいただくことを推奨します。
ちなみに、私の場合は「食べ物はできる限り人の手を入れないほうが美味しく、体によい」という持論の下、ただ殺菌しただけの「牛乳」を購入しています(本当に好みの問題です)。