ピアノ発表会で「登場する時」のマナー

自分が演奏する順番になり、ピアノに向かって一歩足を踏み出した時からあなたが主役です!客席側にいる時には、他の演奏者のステージ上での身のこなしが気になるものですが、自分がステージに出て見られる立場になった時には、緊張してしまいギクシャクした不自然な動きになっていることに気づかないものです。

まず気をつけたいのは、どんなに緊張していても、なるべくそのような素振りを見せないこと。ドキドキしていると、いつもと同じように歩いているつもりでも、歩幅が狭くなり早足になっているものです。少しゆっくり目に、堂々とした足取りで登場しましょう。そうすることによって、自分自身も次第に落ち着いてくるものです。

また、顔の表情も雰囲気作りには大切です。緊張のあまり、みけんに皺を寄せた怖い顔になっていたり、目線が定まらず不安げな表情になっていないか気をつけましょう。軽く微笑んでいるような表情を作ると、緊張をほぐす助けにもなりますし、会場全体の空気が和らぎ「音楽を楽しもう」という雰囲気が生まれます。

ピアノに座る前の「お辞儀」のマナー

ピアノに座る前には、必ず客席に向かってお辞儀をしましょう。広いステージの場合、ピアノまでの距離があるので、登場してすぐにお辞儀をしたくなってしまいますが、場所の広さに関わらず、お辞儀はピアノの横まで行ってからするようにしましょう。お辞儀をした後、すぐに椅子に座り演奏の準備をすることができるので、無駄な動きがなくスムーズに見えます。

ステージ上でのお辞儀は、頭を低く下げればいいというものではありません。特に女性の場合、直角まで体を曲げてしまうと逆にあまりエレガントに見えません。少し顔の表情を和らげ、ゆっくりと軽く頭を下げるだけで十分誠意は伝わり、落ち着いて余裕があるように見えます。

ステージとピアノの絵

ステージが狭くても広くても、お辞儀はピアノのそばでする。正解は「3」


椅子の高さの調整

複数名が参加する演奏会の場合、演奏者が替わるたびに椅子の高さの調整が必要になります。緊張していると、急いで適当に済ませてしまいがちですが、弾き始めてしまったら、どんなに心地悪くても途中で変えることはできません。

座った時の鍵盤までの距離や腕の角度が、普段自分が弾いているポジションとなるべく変わらないように、納得いくまで調整しましょう。リハーサルがある場合は、前の演奏者の椅子の高さからどのぐらい上げたり下げたりすればいいのか、予めチェックしておくと安心です。

また、うっかりやってしまいがちなのが、客席にお尻を向けて椅子の調整をすること! 後でビデオを見て冷や汗をかくことがないように気をつけましょう。
ピアノチェアの写真

普段練習しているポジションと近くなるように椅子の高さを調整する


譜面の準備

譜面を見ながら弾く場合、途中でページがめくれてしまったり、譜めくりに失敗するようなアクシデントがあると、客席の方も演奏を楽しむどころかハラハラしてしまいます。

楽譜を使う場合は、ページが閉じてこないようにしっかりと開く癖をつけておきましょう。コピーしたものを使う場合は、そのままだと空調や演奏中の動きによって、紙がめくれたり落ちてしまう可能性があります。ペラペラとコピー紙を片手に登場するのは、見た目にもあまりきれいとは言えませんので、画用紙などの厚紙に貼るかフォルダーにおさめるなどして、しっかりと譜面台に立つように準備しておきましょう。

また、譜めくりをしてもらう場合は、予めページの端を小さく折っておくと、めくり損なうリスクが減り安心です。自分で譜めくりをする場合は、演奏の流れを止めずにめくれるように楽譜の準備をしておきましょう。ガサガサと紙の音をさせたり、ページをめくる前後の演奏が不安定にならないように、予め譜めくりの練習をしてタイミングや動きに慣れておきましょう。
楽譜の写真

譜めくりしやすいように予め準備をしておこう


ステージを後にする時のマナー

無事に演奏を終えると、ホッとして早く引き揚げたくなりますが、聞いてくれたお客様にお礼の意味をこめて必ずお辞儀をします。そして、登場してきた時と同じように、早足にならないように気をつけて退場します。

仮に思うような演奏が出来ずガッカリしていても、顔や態度に表すのはNGです! 最後まで「見られている」ことを意識して、良い印象を残してステージを後にしましょう。
客席の写真

ステージマナーの良い演奏者は、上手な演奏と同様に聴衆の印象に残る


【関連記事】


※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。