カナダ/カナダ基本情報

6年半ぶりの復活!エアカナダ関空~バンクーバー線

エアカナダが6年半ぶりに関空~バンクーバー線を再開。関西エリアからカナダへのアクセスが劇的に向上します!ただし、エアカナダ・ルージュと呼ばれる新ブランドによる運航で、座席や機内サービスも通常のエアカナダとは異なります。直行便利用によるメリットはもちろんのこと、エアカナダ・ルージュの特徴も合わせてご紹介します。

執筆者:下村 猛

6年半の沈黙を破り、関空からカナダへの直行便が復活!

大胆なカラーリングが特徴のエアカナダ・ルージュ (C) Eric Dumigan Photography ? www.airic.ca

関空路線に投入される機材、ボーイング767-300ER。エアカナダ・ルージュの大胆なカラーリングが特徴 (C) Eric Dumigan Photography www.airic.ca

日本とカナダの間には、以前は東京、名古屋、大阪の3大都市からの直行便が運航されていたのですが、休航や路線廃止になったりで、成田からの発着のみになってしまいました。昨年から羽田の発着枠拡大に伴い、全日空の羽田~バンクーバー便、エアカナダの羽田~トロント便が開設され、成田・羽田の両空港からカナダへのアクセスが可能になりましたが、それでも東京一極集中は変わらず……。その状況を打ち破るべく、エアカナダが6年半ぶりに関空路線を再開! ただし、新たに立ち上げたエアカナダ・ルージュという別ブランドでの運航で、通常のエアカナダのサービスと異なる部分も多々あります。こうした違いを理解した上であれば、関西からカナダへのダイレクトアクセスの利便性を享受できることは間違いなし!

では、実際に運航するエアカナダ・ルージュと呼ばれる航空会社の特徴や、関空からバンクーバーへの直行できるメリットをご紹介しましょう。

※記事内の情報は2015年4月現在のものです。

エアカナダ・ルージュの特徴

ダーク系統のカラーリングでまとめられたキャビン (C) Air Canada

ダーク系統のカラーリングでまとめられたキャビン (C) Air Canada

レジャー向けに立ち上げられたエアカナダの子会社であり、ピーチやジェットスターなど、日本でも存在感を大きくしつつあるLCCと呼んで差し支えない種類のフライトです。そのため、エアカナダの通常の国際線フライトとは以下の点で大きく異なります。
  • 座席が狭い
  • 機内エンターテイメントなし。手持ちのモバイル端末などを利用
    (上級クラスのプレミアムルージュではiPadの無料レンタルあり)
  • 機内食あり、でも、アルコールは有料
    (上級クラスのプレミアムルージュでは無料)
  • 機内免税品販売なし
座席と機内エンターテイメントについては、特に気になるところ。具体的な違いをご説明しましょう。

■座席の違い
エアカナダ・ルージュではエコノミークラスをルージュと呼び、プレミアムエコノミークラスをプレミアムルージュと呼びます。ビジネスクラスなどはなく、プレミアムエコノミーが最上級クラスとなりますので、要注意。エアカナダの通常国際線フライトのエコノミークラスでは、80cm前後のシートピッチが確保されていますが、エアカナダ・ルージュでは76cmと足元が狭め。追加料金でシートピッチ89cmのルージュプラスもあります。そして、プレミアムルージュではシートピッチが94cmとなります。

■手持ち機器が必要な機内エンターテイメント
座席にはモニターがなく、スマホ、タブレット、PCなど、自分の端末にアプリなどをダウンロードして楽しむというスタイルです。モバイル端末を利用する場合、App StoreやGoogle PlayにあるAir Canadaのアプリを搭乗前にインストールしておく必要があるので、要注意。また、イヤホンやヘッドセットなどももちろん必要なので、お忘れなく。関空路線に投入される機材には座席にコンセントが用意されるようですが、北米路線ではコンセントがない機材もあります。念のため、充電を完了した状態で搭乗しましょう。事前にスマホもPCも何もないという人はiPadを10カナダドルでレンタルできますが、数に限りがあります。また、プレミアムルージュではiPadが無料でレンタル可能です。

この他、エアカナダ・ルージュの北米路線では毛布と枕セットも7カナダドルと有料なのですが、関空路線においては、有料になるという情報は現在ありません。ただ、条件など変更になることもあるので、気になる人は予約時に確認してみてください。

運航は秋までの週5回

レジャー志向のブランドだけあって、キャビンアテンダントの制服もカジュアル (C) Air Canada

レジャー志向のブランドだけあって、キャビンアテンダントの制服もカジュアル (C) Air Canada

今回再開される関空路線の運航スケジュールなどは以下の通り。
※当初発表されていたスケジュールから変更になり、5月は州4便に減便されました。下記、新しいスケジュールに変更済みです。

運航予定日:2015年5月2日から2015年10月24日までの夏期間週5便の運航
(5月のみ、週4便の運航)
スケジュール:
AC1952便 関西 22:05/バンクーバー 15:40 (月・火・水・木・土の週5便。5月は月・水・木・土の週4便)
AC1951便 バンクーバー 17:45/関西 20:35+1 (月・火・水・金・日の週5便。5月は火・水・金・日の週4便)

現在のところ、10月までの運航とされており、冬季の運航については何も発表されていません。観光需要をターゲットにしたフライトなので、観光客が大幅に減る10月後半以降は運航されないと考えて良いでしょう。

羽田経由と直行便の比較

直行便だと移動時間が節約でき、移動の負担も軽減されるわけですが、実際にどの程度なのでしょうか? 同じエアカナダと共同運航を行う全日空の羽田~バンクーバーのフライトスケジュールを使って、一例を挙げてみましょう。

NH3828 関西 18:35/羽田 19:55
NH0116 羽田 21:50/バンクーバー 14:55

出発時間だけを見ると直行便は3時間半遅くなります。ただ、直行便の場合、国際線なので早めのチェックインになり、実質的な時間差は2時間程度と考えてよいでしょう。

そして、現地到着時刻では直行便が1時間ほど遅くなります。出発時の時間差と差し引きすると直行便を利用することによる時間的なメリットは1時間程度となります。ただ、関西空港での出発時間が夜遅くなるので、出発日もぎりぎりまで仕事が出来るため、休みを取らずに済むというメリットがあります。

では、帰路のパターンを見てみましょう。

NH115 バンクーバー 16:20/羽田 18:30
NH097 羽田 20:35/関西 21:50

バンクーバーの出発時刻で直行便の方が1時間半遅くなります。そして、関西空港では直行便が1時間15分早く到着しますが、直行便の場合、関西空港で入国手続きと税関を通りますので、この差はあまりないと考えて良いでしょう。実質的な差はバンクーバー出発時点の1時間半。少しで長くバンクーバーに滞在できるのが直行便の最大のメリットですね。

エアカナダ・ルージュのサービスの違いをよく理解して、直行便のメリットをうまく活用して、バンクーバーでの滞在を存分に楽しんでください!
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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