マレーシア航空機を襲った2つの悲劇
行方不明・ウクライナ上空で撃墜
国外では大変な悲劇が起きました。3月8日、マレーシアのクアラルンプールから北京に向かっていたマレーシア航空370便が消息を絶ち、乗客227人、乗員12人が不明となりました。真相は今もわかっていません。そのショックも冷めやらぬ7月17日、アムステルダム発クアラルンプール行きのマレーシア航空MH17便が、ウクライナ東部ドネツク州のロシア国境近くで墜落。乗っていた295人全員が死亡しました。
この地域ではウクライナ政府軍と親ロシア派武装勢力による戦闘が続いており、誤って撃墜されたことが後に判明。1983年にソビエト連邦上空で起きた大韓航空機撃墜事件を思い起こさせる悲劇となりました。
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セウォル号沈没事故
悲劇は海でも起きました。4月、韓国の仁川港から済州島へ向かっていた大型客船「セウォル(SEWOL)号」が、全羅南道珍島郡の観梅島(クヮンメド)沖で転覆し、沈没する事故が起きました。元々日本で運行されていた客船を韓国が購入後、客室増築などの改造が行われた上、貨物の積載量も上限を大幅に超えるなど、数々の違反行為の末に起きた事故でした。
死亡した乗客が撮影していた動画などが後に見つかり、乗客の避難誘導がほとんど行われなかったことや、船長らが先に脱出していたことなども大きな問題となりました。
大量の中国漁船 小笠原諸島でサンゴ密漁
日本近海では予想もしなかった問題が起きました。中国の漁船が小笠原諸島周辺の海域に押し寄せ、サンゴの密漁を行ったのです。その数は200隻を越えました。日本産のサンゴは中国で高値で売られることから、我先にと中国の漁民の間で乱獲が連鎖したと言われています。
現在は漁船は去ったものの、密漁による生態系への悪影響が心配され、こうしたことが再び行われないよう、対策が求められています。
7年4か月ぶり1ドル=120円台
国際関係では為替レートの大きな変動も話題になりました。自民党に政権が戻り、安倍総理が進めるアベノミクス。それにより円安が進み、12月4日にはニューヨーク市場で1ドル=120円台を記録。そして5日の東京市場でも1ドル=120台を突破。7年4ヶ月ぶりの円安水準となりました。2011年3月11日東日本大震災が発生し、その後復興に円が必要との見方から機関投資家らによって円が買い進められ(災害を儲けに利用するなんて考えてみればひどい話ですね)、3月17日にはドル円史上最安値76.46円を記録しましたが、それからたった3年8ヶ月で円は対ドルに対し約43円値下がりし、約56%も価値が下落しました。