ゴルフ6よりワイド&ロー、VWシロッコはコーナーもよく走る!?
ゴルフ6は、現在のチーフデザイナー、ワルター・デ・シルヴァがいわばゴルフ5をお化粧直したものでしたが、このシロッコは彼がこの車専用にデザインしたものといって良いでしょう。標準で備わるHDDナビゲーションはiPod等にも対応(専用ケーブルが必要)。レザーステアリングは太くて下部が平らなスポーツタイプで、オーディオ等のスイッチが備わります。エアコンは左右独立のフルオートエアコン
サイズを見ると対ゴルフ6で全高−65mm、全幅+20mmとワイド&ロー。またシロッコデビュー前の2006年にパリサロンでお披露目されたコンセプトカー「アイロニック」をほぼ踏襲しています。
2009年5月の日本デビュー時に搭載されたエンジンは、1.4Lエンジン+スーパーチャージャー+ターボと、2Lエンジン+ターボエンジン。1.4Lのほうはゴルフ6のTSIハイライン、2Lは後の(同年8月)ゴルフ6GTiと同じエンジンを搭載しています。
いずれも組み合わされるミッションは2ペダルのMTであるDSGですが、1.4Lは7速、2Lが6速となります。またいずれもパドルシフトが備わります。
プレミアムスポーツクーペと同社が謳うように、足回りも専用のスポーツサスペンションが奢られています。またゴルフ6のTSIハイラインの前/後トレッド(mm)が1525/1500なのに対し、シロッコは1555/1560。低重心とあいまってコーナーでの踏ん張りがより効きやすくなっています。
前席はサイドサポートの張り出したスポーツシート。後席は写真のようなセパレートタイプとなり、乗車定員は4名です。また1.4Lはアルカンタラ&ファブリックシート、2Lのほうはレザーシートに運転席電動調整機能と運転席&助手席シートヒーターが備わります
さらに2Lのほうには電子制御式サスペンションのDCCが標準装備されます。これは「ノーマル」「コンフォート」「スポーツ」という3つの乗り心地&ハンドリングを自由に選べるというものです。
そのほか、2010年2月に追加されたシロッコRや2013年4月に追加されたRラインディナミッシュなど、気になる車もありますが、何しろ台数が少ないのでさほど値落ちはしていません。
ちなみにシロッコRはゴルフRと同じ最高出力256ps/最大トルク320Nmの2Lターボエンジン+6速DSGを搭載。ただし4WDではなく2WD(FF)というのがゴルフRとの相違点です。
新車時価格はシロッコRが515万円でゴルフRが505万円でしたが、中古車になるとゴルフRとの差がますます開いています。つまり、ゴルフRのほうがお買い得ということ。
確かにもう新車で販売されていないため、欲しい人にとっては見つけたら即買いかもしれませんが(今ならコンディションのいいものが出そうですし)、もう少し値落ちを待つのも手です。
ただ、待ってもいつ中古車で手に入れられるかどうかは……。私なら今のうちに1.4LのTSIを選択します。Rほど過激なスポーツ性能よりも、カッコ良さ&信号待ちで隣りに同じ車が並びにくい希少性がこのシロッコの価値だと思うから、安さ&コンディション勝負で充分。みなさんならどうします?
このように、しっかり調べてみればお買い得な車種は意外とあるものです。あなたも一度、探してみてはいかがでしょう。
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