軽自動車の王道を行くスズキ新型アルト
新型アルトのスペックを見た瞬間「軽自動車の王道でございますね!」。まず驚くのが、37km/Lというアイドルストップ付きAT車のJC08燃費である。なんと! 現時点で最も燃費の良いハイブリッド車『アクア』に並んだ。しかも、あえてアクアを抜かなかったんだと思う。
スズキには『Sエネチャージ』と呼ばれる簡易式のハイブリッドがある(ワゴンRに採用済み)こいつを採用すれば2km/L以上燃費が良くなる。おそらく40km/Lの大台に乗せることも可能。ただ、TOPに立つといろんな意味で向かい風を受ける可能性あると考えたに違いない。スズキらしいです。
同じ37km/Lというカタログ燃費のアクアの場合、普通に走って20km/Lを軽く突破する。新型アルトも実用燃費で20km/Lを超えてくることだろう。加えて車両価格は売れ筋になりそうな『L』で89万4240円(横滑り防止装置まで標準装備)。これほどリーズナブルな移動手段って存在せず。
燃費以上に驚くのが車重。前述の37km/L車の場合、わずか650kgしかない! 衝突安全性など考えなくて良かった時代なら軽くないものの、今や普通車と同じくオフセット衝突まで対応しなければならない。さらに運転席+助手席エアバッグや、エアコンといった重い装備まで標準。
かつての人気車「アルト・ワークス」も復活か?
当然の如く、軽く作れば動力性能だって向上する。0~100km/h加速で従来型より2秒近く速くなっているそうな。クルマ好きからすれば「軽自動車を買うならターボでしょう!」だったが、新型アルトならターボ無しで十分納得出来る走りをみせてくれるかもしれません。これだけでもウナるのに、最もベーシックなグレードはアイドルストップなどを採用しない5速マニュアルミッションをラインナップしており、610kg! もちろん運転席/助手席エアバッグや横滑り防止装置付き! スポーツモデルと言っても通じるくらいの走りを楽しめそう。
31km/h以上になると全く機能しなくなる簡易式ながら、自動ブレーキ(停止可能速度は25km/h程度まで)も選択出来る。センサーはレーザーで、依然として「レーザーレーダー」(レーダーは電波使うセンサー)という偽装表記を止めていないのが残念ではあるが、アルトを買うなら付けることをすすめておく。
新型アルトは単なるECOカーに終わらない。ターボエンジン搭載モデルもラインアップすると公表しており、かつての人気車『アルト・ワークス』が復活する? いずれにしろ発表前から自動車業界の台風にような存在になってます。ガイドも試乗が楽しみ! ハンドル握ったらレポートします。
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