男女が背を向け合う時代

すれ違う男女

一度すれ違った2人の関係は…

もちろん、妻側からいえば、そんな夫を心から許すはずもなく、家庭内が針のむしろと化すのは目に見えている。妻たちは、地域密着型の生活をしていることが多いので、地元に友だちもいるし、趣味で知り合った友人もいる。仕事をしている人も増えていて、あちこちに「居場所」がある。子どもが大きくなれば、女友だちと集うのが何よりの楽しみ。

そして夫に対して、ひそかに思うのだ。「定年後に覚えてろ」と。定年後、友だちも趣味もない夫が妻にすがろうとしても、これからの時代、無理だと思う。妻にはすでに、夫を排除した生活ができあがっているのだから。

かつて、若いうちはいろいろ問題があっても、一緒にいれば、いつかは穏やかに縁側でお茶を飲むような夫婦関係になれるものだという幻想があった。それはあくまでも男の幻想だったのだろう。女性たちが我慢を美徳とした時代の物語でもある。

いったん背を向け合った男女が、また同じ方向を歩いていくことはめったにない。もっと正確に言えば、いったん男に背を向けた女が、また振り向いてくれることは、ほぼない。だから背を向け合う前に、もっと密なコミュニケーションが必要なのだ。これは夫婦に限ったことではない。婚外恋愛であろうと独身同士であろうと同じこと。今は、同性同士で集うのがいちばん楽しいと女性たちが公言する時代。このままでは、男女で色気のある関係を作れなくなってしまうのではないかと、私は最近、案じている。
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